『ライムライト』(チャップリン) | 極私的映画と音楽のススメ

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印象に残る映画には印象に残る音楽がある。
思い出の名場面に流れていた音楽、言葉などをご紹介

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さてさてチャップリンです。


チャップリンの映画には、必ずなんらかのメッセージがあって、


『殺人狂時代』では、「一個のパンを盗むと犯罪だが戦争で何百人も殺した人は英雄になる」と

世の不条理から暗に戦争批判をし、『モダンタイムス』では機械文明への警鐘をならしています。



メッセージ性を抜き出すと、時代を反映してか、重苦しくなるのですが、

それを半透明の薄い膜で上手く、くるむことによって重いイメージを緩和し、だれでも楽しめる

映画にしあげてると思うんです。その手腕は見事。


ちなみにその半透明の薄い膜のことを「喜劇」というのでしょう。




さて、『ライムライト』です。


ここでの名演はやはり「メインのテーマ」でしょう。


あの美しいメロディに、彩りを添えるようなメッセージが映画の中にあります。

それはチャップリン扮する元喜劇役者がつぶやく


「人生に必要なのは、愛と勇気と少しのお金」


という言葉。




これからの世代を担っていくべき少年少女たちに、

チャップリンが美しいメロディーに乗せて、伝えたかったことなのかもしれませんね。





余談ですが、この言葉、英語で言うと


「Life can be wonderful if you're not afraid of it.

All it needs is courage, imagination. . . . and a little dough.」


原文にはloveという言葉は入っていません。

これを「人生に必要なのは、愛と勇気と少しのお金」と訳した方に拍手!



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