先日ホテルオークラにて、株式会社ウェアハウスジャパンの会社設立お披露目会があり、
司会致しました。
ウィスキーなどでは当たり前の世界ですが、
日本酒業界では初の試みとなる、“ハウススタイル”。
熟成酒という概念は以前からありましたが、企業が酒蔵からお酒を買い取り、
埼玉にある熟成庫で0度~マイナス5度の一定温度で日本酒を長期保存。
現在はまだ27BY、28BYのお酒のみですが、毎年一定の本数を保管していくことで、
各年代のお酒を目的に応じて、ウェブサイトから購入できるんですね。
酒蔵では長期保存するリスクもありますし、
きっとこのお酒を寝かせたらより美味しくなるだろうなと思っても、
出荷先はすでに決まっている。かといって、
熟成用にタンク1本仕込むことはなかなか勇気がいり、やってみたくてもできなかった…。
それを代わりにやってくれるのが、ウェアハウスジャパンなんですね。
信頼できるパートナーのもとで、低温貯蔵で長年熟成させ、
5年、10年、15年…と時を経ることでどのように味わいが変化していくのか…。
正直蔵元も経験したことがない、未知数の可能性を秘めているプロジェクトです。
お披露目会では、三芳菊、花巴、文佳人、華姫桜の4蔵全14種類をテイスティング。
文佳人は1回火入れですが、他の3蔵は無濾過生原酒、更ににごり酒まであり…。
にごり酒の長期熟成酒は聞いたことがありませんし、
本当にどのような成長を遂げるのかドキドキ、興味深いところです。
ラベルも面白く、県、酒蔵、種類を数字で表現。
レストランや海外での需要を視野に考えられたデザイン、
すでに海外からのオファーもあるようで、これからの取組みがとても楽しみです。
パーティーでは、各蔵元からのメッセージもあり、
会場に来られなかった蔵元とはFacebookで中継を繋ぎ、インタビューさせて頂きましたよ。
各蔵元の皆様も、このプロジェクトに期待を寄せていて、
来期からは真野鶴も参画することが決まっており、
蔵元の尾畑留美子さんからもご挨拶頂きました。
他にも手を挙げている酒蔵があるようですし、
これから更に規模も大きくなってくることでしょう。
日本酒に精通されている馬宮加奈さんはじめ、
デザイン会社の方々など他業界のプロフェッショナルが携わっていることで、
新たな日本酒の価値をどのように生み出していかれるのか。
10年後の味わいは10年経たないと分からない、出会えない味わいですし、
本当に贅沢で夢のある企画だなと感じました。