青色光網膜傷害の毒性は「疫学」でも指摘されていた | 青色光! 青色光網膜傷害に要注意

青色光! 青色光網膜傷害に要注意

青色光網膜傷害って知っていますか?
昔から紫外線の悪影響は広く知られていいますが、青色光が目に悪影響を与えることは最近知りました。
そこで少々調べてみると、すでに多くの情報があったり対策商品が出ていることがわかりました。

これだけ青色光網膜傷害、テクノストレスなどに注目が集まっているので、文献も多く紹介されているかと思い調べてみた。

ところが意外に少なかったことと、文献は無料で見られないのが一般的なので、通常見ることができない。ところが、部分的にPDFでオープンになっているものもあった。


● 「青色光による網膜光傷害」 植田 俊彦、昭和大学医学部眼科学講座


● 「青色発光ダイオード光による網膜傷害」 小出 良平 その他、 日本眼科學会雜誌 105(10), 687-695, 2001-10-10


● 「青色光による網膜傷害と眼底の冷却効果」  森 圭介 その他、日本眼科學会雜誌 101(8), 633-638, 1997-08-10


● 「青色光吸収眼内レンズの黄斑浮腫発症における予防効果」 第108回日本眼科学会総会(2004,4,東京)塚原正彦 その他


● 「ラット青色光誘発網膜傷害に対するルテインの保護作用」(中国の文献)

● 「遺伝子改変加齢黄斑変性モデルマウスを用いた青色光刺激による網膜機能・病態の解析」小泉春菜, 慶應義塾大学2008~2009




最後の慶応大学の文献はPDFでネット上でオープンになっているので少し紹介する。


びっくりしたのは、最初の一文が、「網膜へ到達する可視光のうち青色光により視細胞が傷害され彼黄斑変性の発送が誘導される可能性があることがこれまで疫学調査およびin vitroで報告されてきた。」と書かれている点だ。

なぜびっくりしたかというと、「疫学調査」と書かれていた点だ。

疫学とはなにも疫病の学問ではなく、「人間集団に発生分布する疾病を観察して、その疾病の原因を究明する学問」であり、特長はその追い込み方が極めて厳しい点にある。単に実験してこうでしたでは許されず、様々な角度から網羅性が追求される。したがって、疫学手法で得られた実験結果の信頼性は極めて高いのだ。

つまり、「疫学調査の結果、青色光の毒性が報告されている」と書かれているということは、眼科の分野では、昔からきわめて当たり前の事実ということだ。一般市民の知識とはきわめて乖離してたのだ。 われわれは紫外線情報だけしか最近まで知らなかった!

文献の内容は、マウスに青色光をカットする眼内レンズを挿入して、網膜に与える影響を調べたところ、透明レンズに比べて良好な結果が得られたという内容である。

そして、最後に、「網膜傷害を考慮すれば、白内障手術では400~500nmの青色光付近の透過率を抑制した眼内レンズを用いた方が安全である。」と結論づけている。


また、下記のサイトも青色光網膜傷害に関して広く情報を提供している。

   青色光の危険性 - 体内時計、青色光網膜傷害