寝る時になると。
ふと気が抜けて話し始める。
たわいもない会話が好きだった。
ベッドに入った息子の隣で。
灯りを消した部屋で。
パソコンを開いて作業をしている私に。
「ねぇママ。時計の針の数字をさ、全部足したらいくつになる?」
そんなことを言い出して。
からっきし数字が苦手な私には、全然想像もつかなくて。
「えー、いくつになるの?」
と作業をしながら話す。
「78だよ。」と平然と答えた。
「どうしてそんなことすぐにわかるの?」
「あのさ、12と6以外をさ、右と左で分けて考えて。」
「そうするとね、11+1、10+2・・・ってなるでしょ。」
「わー、本当だね。そういうこと考えるのが好きなんだねー。すごいねー。」
すでに私はお手上げだったけれど。
息子(小4)との会話を続けた。
「そうするとさ、78になるでしょ。」
「ほんとだねー。」
と、自分の話したいことを終えて。
「じゃあ、ママもう話しかけないで。」と言って。
目を瞑る。
幸せな時間。
今ある時間が当たり前なのではなくて。
一瞬一瞬が尊いものだということに。
娘との会話も。
今日も笑えてよかったね。
「もー、笑いすぎて声がかれちゃうじゃん。」
そう言って、部屋に入っていった。
ふふふ。いいのよ。それで。
今日も普通の1日で。
何気ない日々を重ねながら。
毎日のチャレンジを応援する。
前田カオリコ
コミュニケーション・コンサルタント
フリーアナウンサー(テレビ信州出身 日テレ系)
登録商標 魅話力(みわりょく)
1976年生まれ 新宿区在住
2児の母
一般社団法人ブルーミング・マム 代表理事
株式会社リコラボ 代表取締役
1期・2期 新宿区子ども・子育て会議委員
2016/2017年度 新宿子育てメッセ 実行委員長
高校時代にロータリークラブの青少年交換留学生として1年間アメリカ・ミネソタ州に留学。
ヨーロッパ・アメリカ・カナダ・アジア各国の学生との交流により価値観の多様性に触れる。
子連れホームスティ・三世代ホームスティなどを経験。
「自分が大好きになる子育て」をテーマに子育てに関する講師としても活動。