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現在、北海道の中学3年生たちのほとんどは、2月14日、17日の私立高校入試に向けて勉強中です。
 
そして、それらのうちの多くの受験生が第一志望としている公立高校の入試が3月7日に行われます。
 
 
北海道は特殊な地域で、多くの受験生は公立高校を第一志望とし、滑り止めに私立高校を1〜2校受けるということが長らく続いてきました。このような状況は北海道以外の地域にお住いの方には理解しづらいかと思います。
 
 
つまり、「学力の無い子は学費の高い私立校に行かざるを得ない」という奇妙な現象が起こっています。
 
一般的には、「学力のある子が、より良い学習環境を得るために高額な学費負担をして私立校に進学する」のですが、北海道では逆の現象が起こっているのです。
 
 
 
さらに言えば、公立高校の入試についても不思議な試験制度を長らく続けています。今回はその制度について書いてみたいと思います。
 
 
 
不思議な点とは何か?
 
それは、「2年前の学力の有無が合否に大きな影響を与える」という点です。
 
 
 
北海道以外にお住いの方にも分かるように、まずその仕組みについて説明します。
 
北海道の中学校では、主要5教科の「国語・数学・英語・理科・社会」と副教科4つの「保健体育・技術家庭・音楽・美術」が、それぞれ「1」〜「5」の5段階の点数で評定されます。
 
従って、1年生の評定は最低が「1」×9教科の「9点」で、最高が「5」×9教科の「45点」となります。
 
これは、2年生、3年生も同じです。
 
そして、1年時と2年時の評定はどちらも2倍され、3年時のもののみ3倍されます。
 
それら3学年の点数の合計がいわゆる「内申点」です。
 
 
 
よって、内申点の最高は、
 
1年時  「5」×9教科⇨45点 ×2倍⇨90点
2年時  「5」×9教科⇨45点 ×2倍⇨90点
3年時  「5」×9教科⇨45点 ×3倍⇨135点
 
計 90点+90点+135点=315点
 
”「」「」「」で、「」「」「こー」点!爆  笑 ” の語呂合わせで覚えられます。
 
 
 
一方で最低点は、63点です。
 
(ちなみにこの語呂合わせは」「」で、「む(無)」「ざん(残)えーん になりますが、私はこのような点数は見たことがありません。たぶん今後も無いと思います。)
 
 
 
そして、毎年3月初旬に実施される「学力検査試験」とこの「内申点」の組み合わせで公立高校の合否が決まります。
 
この組み合わせ方は少々複雑で、定員の30%は、「当日点」もしくは「内申点」の割合が高い判定方法が取られ、残りの70%が2つの比率は半々で選別されます。
 
この説明は少々雑ですが、おおよそ「半分の持ち点(内申点)を持って入試当日に臨む」という試験方法になります。
 
 
 
つまり、「1年前もしくは2年前の学力状況がどのようであったか」ということが、合否にかなり影響を与えていることが分かっていただけるかと思います。
 
この仕組みが「公平と言えるのか」という点については、以前より疑問を感じていました。そして、ここ数年のうちにその疑問が確信に変わるような幾つかの具体的なケースに遭遇しました。
 
 
 
次回以降にそれらのケースについて書いていきます。
 
 
 
Written by Desaki