料理研究家沢田けんじの料理びより-軟水・硬水

比較する料理研究 沢田けんじです。


きょうは真面目な記事を一つ。


お題は「軟水と硬水と和だし」。


ミネラルウォーターの普及で注目されている事、それは“軟水と硬水の違い”です。


料理研究家沢田けんじの料理びより-硬水経過
軟水と硬水の違いは、含まれているミネラル分の多い・少ないという事。


感覚的な事で言うと、飲んだ時に軟水はまろやかで柔らかく感じ、硬水はきりっと硬い感じがします。


もっと実用的な所では、「硬水で日本の米を炊くとバサバサとした食感になる」という事があります。


料理研究家沢田けんじの料理びより もっちりしっとりが好きな日本人には有り難くない効果ですね。


和食の出し汁を作ると大きな違いがあります。


今回はその違いを見るために同じ昆布とかつお節で比較しました。


まずは昆布を水につけて昆布だしを作ります。



料理研究家沢田けんじの料理びより 写真の一枚目の状態で置いておくと、硬水側になんだか油のような膜っぽいものが浮いて来ました(写真2枚目)。


もちろん器はきれいな物ですので昆布+硬水でできたものです。


そして10時間経過して出来上がった昆布だし(水だし)の写真が3枚目(軟水)と4枚目(硬水)です。



料理研究家沢田けんじの料理びより-仕上がり 軟水の水色が金色になったのに対して硬水の方は色が薄くしか出ませんでした。


味は色の通りで、軟水はまろやかな昆布だしになり、硬水は味が出ません。


更にこの昆布だしを使って一番だし作りました(写真5枚目左が軟水、右が硬水)。


すると今度は、軟水の水色は金色に仕上がり(左)、硬水は色がグッと濃く出ました(右)。


味は軟水はもちろん、普通の出汁の味が出ます。


硬水は水色通りグッと濃く、えぐみも出てしまいました。


日本は昔からずっと軟水を利用してきたので、そこで育った日本料理に硬水は向きませんね。


硬水は西洋料理と飲用にしましょう。


比較する料理研究家 沢田けんじ  にほんブログ村 料理ブログ 料理研究家へ