映画を面白くするのはヒットメイカーじゃない! この才能に注目しろ! 
口当たりがいいだけのウェルメイド映画なんかクソくらえ! 
強烈な毒を孕んだ映画、一回観ただけで心にザックリ切り込む映画を撮る連中…… 
天下の鬼才監督ばかりが大集結! 
『ラブ&ピース』『リアル鬼ごっこ』で日本映画を更新する園子温から 
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』で健在を証明したジョージ・ミラーまで、彼らの映画を観ないで、一体何を観る!
ウェルメイドな名作を撮る職人監督や評価が定まった巨匠監督が撮る無難な映画に飽きたら、映画の約束事すら破壊してしまうパワーを持つ鬼才が撮る劇薬のような映画を見てみよう!

撮影現場で学んだスキルで衝撃作を生む三池崇史の演出力の裏側には、佐藤佐吉や武知鎮典や山口義高など三池と相性の良い脚本家の力がある。
残酷効果の第一人者で「ヘルドライバー」「東京残酷警察」の西村喜廣が作品に込めた右寄りの思想のルーツは、対米従属体制を批判した野村秋介など新右翼にある。その他、フェイクドキュメンタリーのスタイルで超常現象など非日常に安全地帯にいる観客を引き摺り込む暴力的な演出力がある白石晃士、少女の中に巣食うグロテスクな衝動に「先生を流産させる会」などで斬り込む内藤英亮など日本の鬼才監督。
「エボラシンドローム」などバイオレンス映画に社会から疎外された人々の怒りを込めて描くハーマン・ヤウ、キャラクターが背負った重い心の闇とハードなアクションの組み合わせが濃い力作を連発するダンテ・ラム、「オールドボーイ」「親切なクムジャさん」などどす黒い「恨ハン」の情念が焼きついた作品を作るパク・チャヌク、「ザ・レイド」で迫力たっぷりの格闘アクションでアクション映画ファンの度肝を抜いたギャレス・エヴァンスなどアジアの鬼才監督。
「光のほうへ」「偽りなき者」で人間の弱さや闇や極限の情況に立たされた人間の葛藤をえぐり出す衝撃作を作るトマス・ヴィンダーベア、「ぼくのエリ200歳の少女」「裏切りのサーカス」で愛・孤独・信頼をモチーフに観客の情感に訴える演出が泣かせるトーマス・アルフレッド、「MAYメイ」など人の心に渦巻く毒や狂気を描くラッキー・マッキー、「デビルズ・ノット」など複雑に絡み合う事件の謎で観客を絡めとるアトム・エゴヤンなどアメリカやヨーロッパの鬼才監督と、世界中の鬼才監督の作風や世界観を詳しく解説した映画本。


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