電話恐怖症。 | くまこ日記~幸せなマルイチ生活~人生山あり谷隼人。
昨日

正午前に

電話が鳴って



私は

寝床から

起き上がれぬまま



電話をくれた、主は

容易に察しがついた







私は

電話を取らなかった



けたたましく

コール音が

5回鳴って、切れた



自動で

留守番電話が、作動する



留守番電話に

伝言が残される事はなく

すぐに切れた



私は

電話が切れても



しばらく

電話に手を

延ばせない



寝床から

ピクリとも動けず



心臓を一突きに

貫かれるような

鋭い痛みに襲われ



心臓なのか

胸なのか

みぞおちか



そこら辺りが

しばらく、ずっと

痛くて、痛くて



動悸と、頭痛と

背中も、痛い



情けない気持ちで

いっぱいになった



間違いなく

心が病んでる証拠



いつから

こんな風に

なってしまったんだろう



電話恐怖症、とは



電話が怖くて

出る事も、掛ける事も

儘ならなくなる



そんな

精神疾患だ



ネットで

電話恐怖症を

検索をかけると



【電話恐怖症】

だけでなく



付随して

【対人恐怖症】やら

【鬱病】やらも

引っ張られる



諸説あるが



電話恐怖症は

対人恐怖症の一種だとか

鬱病だから発症するのだとか

関連性を示唆する内容が



つまり、私は



対人恐怖症であるから

電話恐怖症であり



元を辿れば

鬱が、そうさせているのだ





そんなところだろうか



なるほど

符に落ちる



まぁ、今更

検索などしなくとも



そんな事は、既に

百も承知なのだけど



電話恐怖症の

発作が治まり



暫くして

ようやく

電話を手にする



電話の先の主は

察しの通り、父であった



お父さん

ごめんね…



懺悔して



罪悪感と

自己嫌悪に

しばし苛まれ



声を聴きたくない

訳では、ないのだ



むしろ

声を聴きたいし

会いに行きたい



たった一言

「元気だよ」って



何も考えず

ただ一緒に

何でもない話をして笑う



たった、それだけの事で



どれだけ

親が安心するか

私は、知ってる



それなのに、私は

そんな簡単な事すら出来ぬ



親不孝の

大馬鹿者で



身体も、心にも

会いに行く、余裕がない



昨日も、仕事で

体調は、最低で



休んでしまいたい



たまには

何にも考えずに

頭の中をカラにして



実家に帰って

ゆっくりと休みたい



そんな願望に駆られるが



ぬるい話なのだ

そんな、うわ言

言っていられないのだ



毎日、毎日

かっつかつ



新人が

数人増えたところで



どうにかなるような

状況では、ないし



毎日、毎日

最低限の人数



世間様は

給料日が多かろう

金曜日ともなれば



いつにも増して

猫の手も借りたい忙しさなのは

明らかだった



抜けるわけには往かぬ

仕事は、休めない





ぬるい自分を押し込めて

稼ぎに出た



のだ、が



最近は

『誰も救えない病』が

仕事中に頭を持たげ



それは

薬屋の端くれの

ちっぽけなジレンマから

発生するものであり



見て見ぬフリが

上手く出来ない



致し方無いと

割り切れぬ



要領の悪い

自分のせい



仕事から

解放されると



どっと疲れ

翌朝まで引き摺ってしまう



そんな毎日で

目が覚めた先から

胸や背中や胃が痛い



全ては

自身の中にある

『鬱』が、そうさせる



解っているんだ



たかが、私一人の力で

救える人の数なんて

限られているし



これでは、いけないのだ





「救われたい」

「変わりたい」



何よりも

当人達がハナから

そう望んでいないなら



救う、救えない

以前の問題



余計な世話な訳で



あー、もぅ

何が言いたいんだか

解らなくなってきた



変わりたいと願っても

足掻くのは



すごく、すごく

パワーが必要だから



そんな人達は、皆



疲れていて

病んでいて

パワーがない



そんな事を言っている

私自身も



そっち側の人間なのだと

自覚している



【電話恐怖】とは

電話に出た自分を

他者から見た時に

どう思われているのかが気になり

それに恐怖する病なのだと



とあるサイトには

書かれてあったが



私の場合は

少し違う気がする



電話に出られない自分を

相手がどう思うかというよりも



電話に出ない事で

相手に、要らぬ心労を

与えているであろう事が



この上もなく

申し訳なく、耐え難い



電話をかけられない自分も



なぜなのか



理由は

特別な事では、ない



相手から

期待されたり

待たれるのが



とてつもなく

しんどく感じられ



私なんぞ

何も出来ない

取るに足らない奴なんです



だから

私に



何も

期待しないで下さい



私を

待たないで下さい



私を思って

苦しい思いを

しないで下さい



私という、人間を

求めないで下さい



って

そんな風に

思ってしまうんです



自意識過剰と言われたら

返す言葉もないのだけれど…



そして、今日も

10時過ぎに電話が鳴り



昨日は、結局

電話を掛け直す

余裕もなく



今日は

電話に出た



電話の先は

昨日と同じく、父だった



明日、何やら

日中に宴を催すらしい



「くまこ

お前も、来れんか?」



急にそんな事を言われても…



日曜日の希望休暇なんて

シフト組む前に言わないと

取れるわけがないのだ



サービス業は

土・日・祝は、稼ぎ時と

相場が決まっているのだ



昼過ぎから

宴は催される



明日も、仕事だ



やんわり

断りを入れる





あからさまに落胆されて

可哀想になってしまう



いつから実家に人が集うのか

よく分からないらしいが



とりあえず、午前中

顔だけ出しに

実家に行くと約束した



父は

嬉しそうだった



今日も、胸は痛いけれど

昨日ほど、酷くはないから

きっと、大丈夫



今日も、仕事

頑張らなくちゃ



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ありがとうございます



御返し出来ず

申し訳ありません



今日も

お疲れ様です



今日も

良い日でありますように



m(__)m