大阪都構想住民投票 「大阪市だけで」?! | 北浜・西天満で働く弁護士のブログ

大阪都構想住民投票 「大阪市だけで」?!

 大阪府松井一郎知事は25日の定例記者会見で「大阪都」構想の賛否を問う住民投票について「大阪市だけで行うつもりだ。府全域でやる必要はないと思う」と述べた。同知事が住民投票の対象範囲を明言したのは初めて。

 松井知事は「昨年11月のダブル選挙で府民の民意は得た。大阪市をどう区割りし、どう財源を調整するか、影響がある大阪市民に問えば良い」と理由を説明した。一方、大阪市橋下徹市長は同日、取材に対し「住民投票の)範囲はこれから議論して詰める」と述べるにとどめた。

 都構想を巡っては、自公両党がまとめた地方自治法改正案が、分割される市町村で住民投票を実施すると規定。同知事は今月17日、自公案への「支持」を表明している。

 府と市は27日に「大都市制度推進協議会」の初会合を開き、詳細な制度設計について話し合いを開始。府市の両議会の決議や住民投票を経て、2015年度にも「大阪都」に移行することを目指している。

(2012.4.26付け日本経済新聞近畿長官43面「都構想住民投票 「大阪市だけで」 松井知事が意向」より)


あれ?変だよね。


私の理解では、「大阪都構想」って、

第1段階として、大阪市と堺市を解体・再編し、

第2段階として、周辺市豊中市、吹田市、摂津市、守口市、門真市、大東市、東大阪市、八尾市、松原市)に市町村合併を促し、全基礎自治体に中核市並みの事務を担わせる。

msn.産経ニュース(2011.9.13 10:31)参照(リンク:橋下維新が“都構想”大綱 周辺市も中核市並みに再編

なんで「大阪市だけで」となるか、全く分からん。
(橋下さんは「(住民投票の)範囲はこれから議論して詰める。」と言っている。)


‎2011年版の関西経済白書によると、
大阪市には昼間、周辺自治体から約120万人が流入。
大阪市への通勤人口が周辺自治体の常住就業者に占める割合(2005年国政調査)トップの吹田市は、常住就業者の36%が大阪市に通勤しており、他の周辺市町も、この割合が20~30%に達している。
大阪府・市の役割を巡る議論が盛んだが、白書は「大阪市周辺都市がどうすれば強いパートナーシップが築けるのか、真剣に模索する必要がある」と述べている。

(2011.9.18ブログ「大阪市と周辺自治体 」)

大阪市の統治の在り方は、大阪市と周辺自治体との関係、更には大阪府の近隣の都道府県との関係も見据えなければならない。

となると、他の周辺自治体も巻き込んで詳細な制度設計の話合いを進めるべきであるし

詳細な制度設計が決まった場合、大阪府域で住民投票をすることは当然の流れであると思われるが…。