CNN.co.jp:学生ローンで2千万円の借金も、返済にあえぐ米の大卒生

(CNN) 米国で高等教育の学費が高騰し、多額のローンを抱えて返済に行き詰まる卒業生が続出している。学生や援護団体からは、政府に民間ローン規制などの対策を求める声が高まってきた。

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政府のローンを活用しないまま民間のローンに手を出す学生も増えているが、これは非常に危険だと、学生のローン相談に乗っている団体は警鐘を鳴らす。

政府の学生ローンなら消費者保護の対象となり、7月1日からの制度変更で負担軽減や返済免除の措置が導入されるなどさらに利用しやすくなった。しかし民間ローンはこうした保護措置がなく、返済能力が低い学生ほど高い金利を設定。2008年の金利は最高で18%に達したという。同団体の調査によると、こうしたローンを利用している学部生の割合は、2003―04年は5%だったのが、07―08年は14%へと大幅に増えている。

同団体の調査では、米国で学生ローンを利用する学生の割合は公立大学で62%、私立の非営利大学で72%、私立の営利大学の場合は96%に上る。負債額の平均は公立の学生が平均2万200ドルで、2004年に比べて20%増加。私立ではこれを大幅に上回る。

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こうした状況を前に、学生援護団体は「米政府も大学側も、学生が不必要な民間ローンに手を出すのを防ぐ措置を取るべきだ」と主張。学生からも、民間ローン問題について政府の調査を求める声が上がり、高校にファイナンシャルアドバイザーを派遣して、学生に正しい知識を普及させて欲しいと訴えている。


CNNのサイトで記事を見つけました。

手軽なローン社会の弊害が学生にも及んでいました。キャリアアップのために大学に進学、でもアメリカの大学の授業料は日本の3倍から4倍、私立大学の場合、年間で400万円くらいといわれています。

それでもバブルに踊ったここ10年は将来の高給を夢見て、ローンで教育費に投資、それが一気に破綻しているのです。

教育が荒廃すれば希望がありません。

実は日本でもすでに同じような問題があります。

日本学生支援機構(昔の日本育英会)の有利子奨学金は月額で最高12万円まで借りられます。「きぼう21プラン」という名前がつけられていますが、これを利用すると卒業時点で400万円以上の借金を背負って社会にでることになります。在学中は返済はありませんが、社会に出れば返済が待っています。

奨学金情報-JASSO(日本学生支援機構)

大学に進学するために計画的に活用すれば、よい制度ですが、計画あるいは自覚がなく利用するととんでもないことになります。

どうもそうした経済の教育が日本ではなされていないようです。

もちろんアメリカの間違った金融教育などは押し付けられなくてよかったのですが…。(リーマンショックがなければ日本の大学教育にアメリカ流の金融教育が導入されるところでした。)

賢い大学進学を考えましょう。


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笠木恵司(カサキケイジ)
1954年生まれ。早稲田大学中退。編集制作プロダクション、有限会社チーム・スパイラル代表。教育ジャーナリストとして、大学、大学院、専門職大学院、予備校、学習塾などの取材経験が豊富。インターネット遠隔学習、MBA、留学など海外情報にも詳しい。国内外の資格にも精通(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)