雨の夜。


夕方から(再び)降り始めた雨に、日中の蒸し暑さが和らいだからか ねこ は何度も玄関に佇み、飼い主の誰かが重い引き戸を開けてくれるのを待って外へ出て、しばらくすると「猫専用出入口」から入ってくる…背中をびしょぬれにして…を繰り返した。


そのたびに古シーツを切って保管してある「猫布」を取り出してはポットのお湯で湿らせて拭いてやる。


ねこ の雨中散歩は夜中にも続き、そのたびに「猫布」で拭いてやったのだが。


さすがに少し涼しくなったのかどうか、夜中に足があまりに重いのに目が覚めると ねこ が筆者の両足のスネの上に丸くなって眠っていた。足がうっ血したのではなかった。ねこ は、涼みに雨の中に出たのはいいが、少し肌寒くなってしまったのか、今度は飼い主の体温で温まろうということかしらん。


足をゆっくりと動かして ねこ を下に降ろし…毛布の上に乗った ねこ をそのまま足から外し…ても ねこ はそのまま眠り続けている。


これでこちらも安眠できるかしら、などと。