外へ行きたいとき ねこ は廊下か玄関に座り、目を合わせてニャーと鳴き、自分に気が向いていることを確かめると、小走りに重い引き戸の前に行って座り、扉を一心に見つめる。 


「行くの?」と扉を開けてやると、外の様子をうかがってから出かけていく。ここまでは日々我が家の飼い主たちは誰彼となく経験していることなのだが。


扉の位置の関係で、夏場に居間の扉が開けてあると階段への空間をすっかり塞いでいることがあるのだが、ねこ をいちばん可愛がっていると自称している家族によると、二階に行きたいとき ねこ は階段をふさぐ扉の前で上を見上げているのだそう。


この家族が ねこ のしぐさを見て、階段を塞ぐ扉を開けてやると、ねこ はトントンと階段を上っていくというのだが、筆者は一度も開けてやったことはなく、むしろ ねこ は前足の爪を引っ掛けて扉を開け、自分で上がっていくのを見かけたことがあるぐらい。


家族は ねこ と以心伝心だ、というのだが、むしろ甘ったれた ねこ に使われているだけかも??