ねこ がパソコン椅子の上で丸くなって眠っている。時々目を開けるが、すぐにまた眠る。


飼い主たちは目下テレビをパソコンで見ているのだが、たまたまコタツに入ってパソコンの画面を見るそのちょうど真ん中に ねこ の丸くなっている椅子がある。


ねこ にしてみれば、飼い主たちがテレビ(=パソコン)を見ている間はいつも自分の姿が目に入っていることを自覚しているような気がする。


それが心地よくなければ、すでにずいぶん暖かくなってきたこの頃のこと、いくら夜でも毛皮を着ている ねこ にとって、静かにひとりで眠りたければ寝室のタンスの上などでも眠ることができそうなもの。


何となく飼い主たちのそばにいて「ああ、いるな」などと思わせながらうつらうつらしているのが気に入っていたのかも、椅子の弾力や、座面のくぼみの心地よさだけで椅子を寝場所にしているのではないのかも、などと。