朝。家族が寝室で目を覚ますと、頭上を鳥が飛んでいた。ねこ が布団の周囲を走り回って、鳥を追い回している。鳥を無傷で捕まえて家に持ち帰り、放して遊ぼうとしたものかどうか。


家族はたまらなくなって起き出し、結露が凍り付いて開きにくくなっていた窓のサッシをこじ開けた。鳥は、一目散に外へ飛び出していったのだそう。


ねこ が茫然と外へ飛んでいく鳥を見送ったかどうか、家族は鳥に気を取られて見ていなかったというのだが。


そのあと、ねこ は居間に来て、何事もなかったかのように昨夜の残りのドライ・フードに海苔を乗せたものを食べ、筆者がまだぐずぐずしていたコタツに来て、自分で中に入って丸くなって眠ってしまった。


家族はそのあとストーブに点火し、再び布団に入り、部屋が暖まってから居間へ来たのだが。


ねこ は何事もなかったかのようにコタツから出てきて、朝の散歩(?)に出かけていった。


ねこ が出かけてから家族は鳥の風切り羽根(=翼を開いたとき、下のほうに並んでいる比較的長い羽)を一枚持ってきた、何の鳥だろう? と。風切り羽根一枚では鳥の種類まではわからなかったけれど、スズメよりはずっと大きな鳥だったそう、ムクドリかヒヨドリかもね、などと。