朝から家族は出かけ、昼前には筆者も出かけて暗くなるころまで誰もいなかったのだが。


そういう一日になると察したのか、朝の一食目を ねこ は一度できれいに食べて出かけていった。たっぷり腹ごしらえをして、あとはあまり戻って来ないつもりで出かけたかもしれないな、などと思ってみたりする。


いつもよりは一時間以上も早く二食目の手作りゴハンを作り、二つめのうつわに入れ、一食目のあとにドライ・フードを出して筆者も出かけた。この季節、暑くも寒くもなくすでに一食目を食べているのだし、休日で戸外はひと目があるのがいいのか悪いのか、今日中に帰ってくるのだし、まぁ大丈夫だろうと思って出かけはしたのだが。


暗くなってから家族とともに帰宅すると、ねこ の姿はなし。ドライ・フードも食べた気配はなかった。


それでも母屋に明かりがつき、遠くからでも飼い主たちが戻ってきたことはわかるにちがいないのだが、ねこ はしばらくして帰ってきた。


柱から猫ブラシを取って、家族は毛皮の手入れをしてやり、誰からも撫でたり声をかけられたりして ねこ はゴロゴロ云いっぱなし。


いつものようにうたた寝をコタツでしていた筆者は夜中、何気なく足を伸ばすと ねこ に足が触れた。蹴飛ばさなくてよかった、などと。


そっと足を入れなおすと、ねこ はしばらくして体を脚につけてきた。


時々肌寒い日もあるが、今日はコタツの電源を入れるほど寒くはない。けれど、お互いに何となくくっつき合っていた方が温かい季節にはなってきたかもね、などと。