早朝、いつものようにコタツでうたた寝をしたあと、暗いうちから起きてパソコン仕事に取り掛かった。ねこ も筆者が起き出した気配を感じたのか、コタツから出てきた。このごろはさすがに通電はしていないものの、当地の梅雨時は寒さを感じることも多いので我が家ではコタツをまだ片付けていなかったりする。


ねこ は手作りゴハンの残りを食べ、出してやったドライ・フードを食べ、何ごとかもの欲しそうに居間の猫専用通用口の手前に座ったまま何となくこちらを見ている。


ひょっとして、昨日はだれも ねこ の毛皮の手入れをしてやっていなかったかも、と思い当たり、パソコンの電源を切り、柱から猫ブラシを取ると、ねこ はいつものように「ニャーーーーーーーーー」と。


金ブラシの方でまずは毛並みを逆立て、次に毛並みに沿ってかけ、四足や耳から鼻先にかけて、あごの下などを毛のブラシの側で掛け、ねこ の背中をゆっくりと押して「伏せ」をさせる。尻尾を逆毛・毛並みに沿ってブラシをかけて。


ねこ を横に押して前足を伸ばして脇の下と鼠けい部を一直線にして金ブラシをかけ、ねこ を仰向けにしてバンザイをさせ…我が家の ねこ はバンザイを自分でするのですが…胸を金の方、お腹から下腹部にかけてを毛の方でかける頃には、ブラシは毛の固まりに。


湯飲みにわずかに残った緑茶を手につけて体中を満遍なくマッサージをすると、抜けた毛が取れてくるので、三度ぐらい?繰り返して。


最後に、抱き上げて仰向けに抱きしめると、ねこ はトロンとした目になってゴロゴロ云うばかり。


しばらくして床に下ろすと、満足したのかすぐ外に出かけていった。少し遅れたけれど、昨日の分が済んだ。


夕方まだ明るい頃、いつもよりは少し早くに帰宅した ねこ をつかまえて、家族が今日の分のブラッシングをしてやっていた。これが今日の分のはずなのに。

その後薄暗くなり、我が家の少し遅いコーヒ-・タイムに帰宅した ねこ は、柱の前に前足を立てて座り、しきりに飼い主たちの顔を見つめてはニャー、ニャーと鳴くのであるよ。「さっきしてあげたでしょ?」とみんなに笑われた ねこ だった。確かに、普段ならばこの時刻が ねこ の毛皮の手入れ時ではあるのだが。