二階の鉢物を下に降ろして水を遣った。その鉢物の水が切れたあとで二階に上げているときのこと。


ねこ が音もなく筆者のすぐ後ろにいるのに驚いた。階段まで足音を立てずに上るようになったのかしらん、と。


二階の部屋は物置として使っているのだが、夜の間は鉢物をこの部屋に入れてガラス戸を閉めておく。その部屋の戸を開放して、陽当たりのいい廊下に瑞々しい植物を並べていると、ねこ は部屋に入り、前足を立てて座り、筆者のしていることをじっと眺めている。さて、階下に降りようとして


「行っちゃうよ、おいで、おいで!」


と ねこ に呼びかけると、ねこ は何度目かに小さな声で「ニャー」とひと声鳴き、飼い主と共に階段を下り始めた。


飼い主より先に階下につき、あっという間に居間に入っていく。暖かいのは今日までで、明日はまた寒くなる、と。つかの間でも、ホッとする一日だったかな、と。



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