国鉄改革雑感 昭和は遠くなりにけり。第45章 国労の見解について | 鉄道ジャーナリスト加藤好啓(blackcat)blog

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福祉と公共交通の視点から、鉄道のあり方を熱く語る?
blackcat こと加藤好啓です。
現在の公共交通の問題点などを過去の歴史などと比較しながら提言していきます。
随時更新予定です。

みなさま、こんにちは。

今日は朝から雨模様ですね、今日は午後から夜まで仕事なので少しゆっくりさせていただいております。
本当は、一日じっくりと腰を据えて資料を読み込みたいのですが、そうも言ってられませんのでどんな仕事でもあれば受けてしまうと言う情けない状態。苦笑

でも、やはり自分のやりたい事というか積極的に提言活動などもしていきたいですから自分なりに勉強してそれをblogやSNSのコメントという形で発信していく、言い回しがおかしいことも多々ありますが、その時は随時修正させていただきます。
本当はアップする前にすることですので、そういっておざなりにせず少しづつ改善していきますのでどうかよろしくお願いいたします。

本日も。国鉄改革の歩みということで組合視点で公企労レポートを参照しながら書かせていただこうと思います。
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今回は、総評のもう一つの雄、国労の見解となります。

今回も、公企労レポートの記者と国労秋山企画部長の談話という形で話が続いていきますが、概略をまとめさせていただくと、やはりというか。国労は「動労の主張は全く受け入れできない、少なくとも組合同士が闘う、まして同じ総評にいた動労と国労が組織の生き残りをかけていくことは、いわば同士討ちであり労働組合の指導者としてはどうかと思う」という厳しい意見が述べれられています。
国労にしてみたら、今まで一緒に戦ってきたのに、いざ自分の仲間内の職場が減っている現状を見るにつけて方針転換したのは正直納得しかねるし、総評としても社会党案に沿って(70%以上の株式を国が保有する民営化、分割は行わないが民営化は容認する)といった方針で共闘しようとしていた矢先に、総評から脱退して鉄労と一緒に共闘することへの不満はあったと思います。
その辺は、「松崎さんの最近の言動というのは、労働組合指導者としてあるまじきものと思います。国労と動労との間に、今何かを期待することは到底あり得ない状況にある」。という言葉に集約されています。

以下長文になりますが、一気に引用したいと思います。

『組織問題には我々も厳しく対応する 国鉄労働者間に差別があってはならない

言いがかりに過ぎない動労の主張

【動労が総評、公労協を脱退しました。国労はかなり厳しい国労(ママ)労働?対応をやっているわけですが、この動労の動きをどう見ておられますか】

今まで色々ありましたが、国鉄闘争という立場で出来るだけ一致点目指してやってきました。こうして唐突に総評大会から退場・脱退が行われたわけですが、国鉄問題が緊迫しているときだけに残念という感じです。

【今後の対応となるとどうなりますか】

組織問題で相当厳しくなるということであれば、私どもも厳しさをもって対応せざるを得ないと思いますが、問題は現時点で労働組合としての選択の道の話でしょう。私どもとしては今一番大切な時期に総評から離脱するということは、一般的には残念なことと思いますが、離脱する理由が四組合協議会の中で語られているように、あたかも国労つぶしが国鉄改革だというようなことは、同じ労働組合として如何なものかという気持ちがあります。

【脱退の理由に社会党案を基本にしながら総評を舞台に闘う方針に動労は一貫して従ってきたといっていますが・・・・】

総評や社会党に対して私どもの組織の現実というものは分かってもらっており、ある意味では社会党、総評の趣旨に沿いかねる場合もありましたが、出来るだけ労組としてきちっとしていきたいとしてやってきました。動労がいっておりますように今回の総評大会が仕組まれたかどうかというようなことが問題でなく、労働組合としての対応というものを総評全体や単産がどう評価したのかというのが問題です。

【そうしますと、残るのは兄弟組合が激しい組織の対応ということになりますね】

組織間の対決と同時に、国鉄改革の中での職員の差別の問題ですね。四組合のほうは国労を差別せよと言ってくるでしょうし、私どもしては国鉄労働者の間に差別があってはならないということで行くわけで、これをめぐって、これは本格的な対立になるでしょうね。
どちらの言い分が正しいか、これは総評、社会党だけでなく、これまで国労、動労を支えてきてくれた人たちが判断してくれるものと思います。

【ここまでくると、長い付き合いではあったが、淡々としていく、ということですか】

松崎さんの最近の言動というのは、労働組合指導者としてあるまじきものと思います。国労と動労との間に、今何かを期待することは到底あり得ない状況にあると思います。

ということで、国労のキーワードは、「労働者の平等」、それに対し、動労のキーワードは、「組合員の雇用の確保」この二つの温度差が明暗を分ける結果となったように思います。

少なくとも、国労もこの時点で動労に多少でも歩み寄りを見せていればもう少し変わった展開になったと思うのですが。
いかがでしょうか、ちなみに動労は昭和54年には体制の違いから、中核派が中心であった動労千葉地本を斬ることとし、結果的に動労千葉は分離して「国鉄千葉動力車労働組合」を結成現在に至っています。(ちなみにマスコミでは「千葉動労」と言われますが、正式名称は現在も「国鉄千葉動力車労働組合」で、機関紙なども発行されています。

http://www.doro-chiba.org/

ここは、国労と共闘し、JR不採用問題などについても闘っていましたし、今もあらゆる機会を通じて運動を展開しています。
現在も、国鉄解雇者の撤回を運動の基本に上げているようですが・・・この辺は時代錯誤的に思ってしまうのは私だけでしょうか。