華籐えれなさんの3月刊のキャラ文庫作品です。
この本も人外なれど、もふもふではなく人魚です。

人魚モノなので、海の中の描写が多くて
それがとても美しい。
読んでいると脳内に濃淡のあるブルーが広がります。
美しく神秘的な深い海の青…。

えれなさんの巧みな描写に
幻想的な世界を見せていただきました。

攻のリアムは凛とした貴族で、
まさに王子さまっぽいのだけど、
おとぎ話の人魚姫の王子とは違って、
まっすぐに自分の大切な人魚を見つめて、
しっかりと守ろうとします。

受の水凪は、純粋無垢。
自分が周りの人間から疎まれて蔑まれていても、
それに気づかないほど心が澄んでいるのです。
でも、作中で他人の悪意を知るという展開があり胸が痛みました。
知らない方が幸せなのかもと思ってもみたり。


このお話の舞台はアイルランド。
この本を読む前に読了した
他レーベル作品の「獣王の貢ぎ嫁」もアイルランドでした。
もしかしてちょっとしたリンクがあるかな?と思いましたが、
それはありませんでした。(たぶん)

しかも、どちらの作品も北沢きょうさんが
イラストを担当されてます。
偶然なのかな?


人魚姫の真珠~海に誓う婚礼~
 著者:華籐えれな イラスト:北沢きょう

キャラ文庫 BL小説 2017年3月
★★★ 涙
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◆あらすじ(裏表紙)
二十歳になったら、僕は海の泡になって消えるんだろうか――。
アイルランドの離島で暮す人魚の末裔・水凪。
海の中を自由に泳ぎ、天候を予知できるけれど、島では忌むべき存在として疎まれてきた。
そんなある夜、水凪が救ったのは、難破した若き公爵のリアム。
瀕死の重傷を人魚の力で生き返らせたのだ。
「どうせ僕は長く生きられない…」
水凪は意識が戻ったリアムに自分が恩人だと告げられず!? ◆



以下の感想は読メからコピペしたものです。

島という閉ざされた土地に生きる水凪への
島民たちの所業があまりに酷いのだけど、
当人はピュアさゆえに
その悪意に気づいていないのがなおさら不憫。

そんな水凪を偏見なく真っ直ぐに見てくれたのが攻のリアム。

少々回り道はしたけれど、
自分の心を信じて水凪に愛を伝える姿が素敵だった。

でも、ふたりが互いに想い合うようになっても、
いつか水凪が泡となって消えることを選択してしまうのではと
不安を抱えながら読んでた。

だから終盤の展開にはつい涙。
でも、あたたかなエンドで良かった。

余談だけど、
海の神リーンが何気にお気に入りな私であるw

(読了日2017/6/5)


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