何も知らずに凪良さんの『お菓子の家』を発売時に購入したんですが、
その前の話があると腐友が教えてくれたので、
それならばそちらを先に読まねばっ!
と慌てて購入した本がこの『夜明けには笹しいキスを』。

9月からの新刊積読消化に追われ続ける日々のナギですが、
ようやっとこの本に辿り着きました。

イラストは高階佑さんですよ~(*´∇`*)

このお話はトライアングルモノですが、
最終的に受が二人の攻のどちらの手を取るのか
というポイントもあるのです。
いえ、物語が始まってすく予測はつくんですが、
物語が進むにつれてはぐらかされるような流れもあるので、
結末に行き着くまでは確信が持てなかったりします。

私の感想はその結果がわかるものになってます。
この本自体が2009年刊の作品ですし、
すでにスピンオフ『お菓子の家』も出てるんで
ネタバレでもなんでもないんですが、
それがお嫌な方は自衛してください。

夜明けには優しいキスを 著者:凪良ゆう イラスト:高階佑
花丸BLACK BL小説 2009年7月
★★★★
夜明けには優しいキスを (白泉社花丸文庫BLACK)/白泉社
¥690
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◆あらすじ(裏表紙)
朝なんて来ないと思ってた――。 フリーターの西塔要はある秘密を抱え、自分には幸せになる権利はないと日々ひっそり生きてきた。バイト先の無茶なシフトや恋人の加瀬からの暴力すら黙って受け入れる要を、バイトの後輩である池上公平は何かと気にかけてくれる。最初は苦手だったのに、公平の明るさと優しさに触れるうち、要は次第に惹かれてゆく。けれど受け入れられない。公平を好きになってはいけない。過去の秘密が要を縛りつけ、二人の仲を疑う加瀬の執着も日毎にエスカレートしていき……!? ◆


感想は読メからコピペしたものに加筆修正してます。
下部にはぶっちゃけた話も加筆ですwww

私好みの重苦しい話でのめり込むようにして一気読みでした。
黒凪良作品、好きだー!

恋の行方はもちろんのこと、
自身を罰し続ける要の過去、
要と加瀬の歪んだ関係に割り込んでいく公平、
話はどこに向かいどう着地するのか等々、
引き込まれる要素が盛り沢山なのだけど、
何故か私が一番気になったのが加瀬です。

ヒール的役割なので厳しい描写がされてますが、
彼からとにかく目が離せなかった。

過去がどうであれ、
加瀬の言動は人としてけっして許されない。
でも、彼が本当に必要としているものがわかってくる終盤には落涙しました。

加瀬と要の物語でもよかったんじゃないの?
という私の心の呟きもありつつも、
納得できる結末でした。

ラストの一文の、人生にリセットはないというのは真理ですよね。

何をもってしても過去は消せない。
その過去の上に今を積み重ねていくのだから、
その今を大切にしなければ!
そしてその今が未来へと繋がっていくんですもんね。

と、感想を締めたところでぶっちゃけ話。
私、カプの話そっちのけで加瀬に引き込まれてました。
というのも、カプに魅力を感じなかったんですよね。

特に公平。
嫌いなキャラというわけじゃないんだけど惹かれなかった。
明るく大らかなんだけど、
ネガティブな要に対して正論振りかざし過ぎで。

公平の言ってることは正しいのだけど、
深手を負ってる要の感情に対して
真っ向から正論ぶつけてばかりなのが
かなりウザったかった。

理屈じゃ人を動かすことはできないって!
若いし活動家なので理屈偏重なんだろうけども。

まぁ、ネガ思考のドツボにハマってる要には
これくらい強引に引っ張り上げてくれる人じゃないとダメなんだけど。
それに公平が要をすごく好きだというのも伝わってくるし、
彼の明るさが要にとって必要なものだというのもわかるので
結末にはストンと納得できたんです。
物語の説得力も凪良さんの凄さですねー!

公平に関してのこんな感想は私だけかと思って
読メの皆さんの感想読んでみたら、
読者の賛否も分かれてたのでマイノリティじゃないとホッとしたり(笑)
加瀬贔屓の方も結構多くてなんか嬉しくなっちゃったりもしました。

加瀬には幸せになって欲しいので、
『お菓子の家』に期待が膨らみます!
↑この表記は下書き保存時のもの。
その後すぐに読んでます。

なので、あとで『お菓子の家』の感想記事もあげます。
明日になるやもしれませんが(笑)

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