水壬楓子さんの『エスコート』シリーズ第2弾。
こちらは2001年刊の小説エクリプス4月号に掲載された表題作『ディール』と
書き下ろし『ステップ』が収録されてます。

人材派遣会社『エスコート』の秘書・律とトップ・ガードの延清のお話。
すごく良かったですー!(人´∀`)じわっときました。

律の状況も延清の過去も少々痛い内容ではありますが、
描写は柔らかめなので痛いの苦手な方でも大丈夫ではないかと。

【関連レビュ】
エスコート

ディール 著者:水壬楓子 イラスト:佐々木久美子
リンクスロマンス BL小説 2004年2月
★★★★
ディール (リンクスロマンス)/水壬 楓子
¥898
Amazon.co.jp


◆あらすじ(裏表紙)
人材派遣会社『エスコート』で19歳の律は、ボディガード部門のトップ・ガードである延清と暮らしている。 しかし、数えきれないほど抱かれていても、延清は「恋人」ではなく、「飼い主」だった。 出会いは九ヶ月前。 公園の片隅、見知らぬ男たちにおそわれていた律を、身体を取引材料として延清が気まぐれに助けた日から、二人の関係は始まり――。 ◆

前作『エスコート』にも出ていた律が華奢で可愛いキャラなので、
甘い系の話かと思って読み始めたら意外に重くて物語に引き込まれました。

辛い家庭環境から逃げ出すすべのない律は延清に拾われるが、
延清もまた過去の深い傷により心が大きく欠けている――。

律自身が思い苦しみを抱えているからこそ、
メンタルが壊れてしまっているような延清の痛みを理解できたのだろうと思います。

延清の傍を自分の居場所と決める律に芯の強さを感じる「ディール」の着地点は、
恋愛と呼ぶには足りないけど、続く「ステップ」での展開に感動でした!

延清の気の向くままに身体を繋げているけれど。
これといった会話もない二人で。

でも、いつの間にか律が傍にいることが延清の日常になっているのです。
そして、そのことに延清が気づいていく過程がすごく良かった。

大学生の律には自分とは別の日常があると知った延清は、
その意味もわからぬまま、ただ苛立ちを感じて…。

愛し方も愛され方も知らない延清が、
自分の感情を自覚しないまま、
いなくなった律を探すシーンに胸を打たれます。

律――律――と心の中で呼ぶ延清に涙腺崩壊。。。 (´;ω;`)ブワッ

律はペットで延清が飼い主、となってますが、実際はどうなんだろう?(笑)

大人しい性格で静かに微笑む律は、
どこか儚さも感じさせ、一見弱そうなんだけど、
延清への心や言葉はとても力強いのですよねー。

そんな二人の今後がいろいろ妄想できちゃって頬っぺた緩んできます( *´艸`)ムプ
延清が律にゲロ甘になるとか、
律がそうとは気づかせず延清を操縦しちゃうとか(笑)

なにしろ延清の律への執着はどんどん激しくなりそうですから♪

ってことで、このお話好きだーーーーー!ヾ(*´∀`*)ノ

≪水壬楓子作品INDEXへ

↓クリックよろしくお願いします♪壁||ョ*´ェ`) 
にほんブログ村 小説ブログ BL小説読書感想へ  にほんブログ村


ダミー (リンクスロマンス)/水壬 楓子
¥898
Amazon.co.jp

クライアント (リンクスロマンス)/水壬 楓子
¥898
Amazon.co.jp


エスコート (リンクスロマンス)/水壬 楓子
¥898
Amazon.co.jp