華籐えれなさんのルナノベルズ1月新刊。
発売日に買ってたのですが、
朝南さんの訃報のショックが大き過ぎて、
表紙を見るだけで泣けてしまい、読むことができませんでした。

12月新刊を消化している間に落ち着いてきたので、
1月新刊では真っ先にこの本を手に取りました。

身分差、下克上、初恋…と萌えツボいっぱいですが、さらに!
闘牛士ですよ!しかも隻眼!'`ァ,、ァ(*´Д`*)'`ァ,、ァ
ダークでハードで重いお話。
えれなさんの闘牛士萌えがたっぷり詰まった1冊です!

神に弄ばれた恋 著者:華籐えれな イラスト:朝南かつみ
ルナノベルズ BL小説 2012年1月
★★★★
神に弄ばれた恋 ~Andalucia~ (ルナノベルズ)/華藤 えれな
¥900
Amazon.co.jp


◆あらすじ(裏表紙)
灼熱の太陽が輝くアンダルシア。伯爵令息アベルは幼い頃、自分を庇って左目を失った孤児サタナスを深く愛していた。身分差ゆえ話す事も許されなかったが、やがてサナタスは二人の恋を成就させる手段として、闘牛士となる。アベルが贈った衣装を纏い、闘うサタナスに観客は熱狂した。 そんな時、没落し爵位を奪われたアベルを護るため、サタナスは殺◇人犯になり、アベルは彼を救おうとマフィアの愛人に身を堕とす。出所後、誤解したサタナスの黒い眸から愛は消え、獰猛な獣のようにアベルを辱◇めて――!? ◆ (あく金対策のため◇挿入)

一緒にいたい。共に歩きたい。
純粋な心で身分差を乗り越え夢を叶えようとする二人。

でも、アベルはサタナスを死に導く死神。
サタナスはアベルを呪う悪霊。
そんな不吉な予言と運命に翻弄されていきます。

アベルもサタナスもそれぞれに相手を守ろうと動きます。
でも、愛しているとは口にできない。口にしない。
心を押し隠したまま相手に向けるのは辛辣な言葉。
それぞれに片想いを続けてしまいます。

『自己を犠牲にしても』というのは、
一般的には健気と呼ばれるのだろうけど、
アベルの場合、サタナスへの狂おしいまでの愛情を貫こうとする
強い意志に狂気すら感じるので健気とは少し違う気がする。
やっぱりヤンデレ成分かと(笑)

お互いにとって唯一であり全てである相手を護る為、
その愛を紡ごうとしないアベルとサタナスの
BEフラグが立っているとしか思えない展開にハラハラし通しでした。

中盤までは、えれなさんにしては心理描写が軽い感じだったので、
少し疑問も持ちつつだったのですが、その理由が後半でわかりました。
というのは、裏にはさらなる奥があったからなのです。

背中合わせの愛と死が、
クルクルと見せる面を変え回転しながら、
隠された真実を開いていくような終盤に心を鷲掴みにされました。
濃密で滴り落ちるような愛と執着のえれなワールド、堪能しました!

闘牛シーンの描写がとてもステキでした。
情熱的でカッコよくとても美しい!
えれなさんの闘牛への思いが溢れてます。
朝南さんのイラストもすごく素敵!

そう、朝南さんのイラストが絶品なのです!
闘牛士衣装の刺繍にはため息が出ます。
鎖で繋がる表紙絵と口絵が物語の世界を表現していて素晴らしい!

挿絵の闘牛シーンも秀逸です。
えれなさんによりますと、
えれなさんの闘牛関係のご友人たちが大絶賛されてたそうです。

えれなさんの創り出す世界と、
朝南さんのイラストはとても相性が良いですよね。
ナギはこの先ももっともっとお二人のコラボを見たかった。
見れると思ってた…。

もう新作は見れないという現実が、
とても残念で、
悲しい…( i _ i )

この本は永久保存版として大切にします。
SSペーパーについては別記事にまとめます。


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