秀香穂里さんのラヴァーズ新刊
『ダークフェイス~閉じ込められた素顔(上)~』の下巻です。

事件の経過はハラハラドキドキで面白かったし、
エンドに向けてのカプのエピソードやラストは
とても切なくて楽しめたのですが…。

ツッコミ入れたい部分もあって、ちょいと辛口レビュでございます。

【関連レビュ】
ダークフェイス~閉じ込められた素顔(上)~

ディープフェイス~閉じ込められた素顔(下)~
著者:秀香穂里 イラスト:奈良千春
ラヴァーズ文庫 BL小説 2011年11月
★★★
ディープフェイス 閉じ込められた素顔(下) (ラヴァーズ文庫)/秀 香穂里
¥620
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◆あらすじ(裏表紙)
「これは禁断の果実…。二人で食べたらお互い追われる身になるぞ」。 都内で起きた不可解な殺人事件。 新聞記者の貴志誠一は、問題の裏側を探るべく、事件の関係者である警視庁の篠原に近づくが、篠原の影には、闇に潜む凶暴な男が存在していた。 『リョウ』と名乗るその男に拉◇致された貴志は、そこで陵◇辱の限りをつくされ、二度と篠原の事件に関わらないことを約束させられる。 しかし、残酷にも事件は新たな展開をみせ、貴志の不安を大きく揺さぶった。 事件の真相を知る人物は篠原の他にもう一人。 危険と知りながらも貴志はリョウを呼び出し…。 ◆ (アメブロ対策で◇挿入)

上巻で感じた、貴志が事件に突っ込んでいく動機付けの弱さは、
下巻ではそこに、篠原を護りたいという気持ちと
リョウに対する恋情が加算され、それなりには理解できました。

でも、貴志のリョウに対する心情変化が唐突な印象で、
いつの間に好きになってたん?と置いてけぼり感が強くって…。

上巻の終わりがすごく緊迫したものだっただけに、
この展開にはスムーズについていけない。
散々なことをされてる貴志がリョウを好きになるには
そうなる過程に納得できないと違和感持っちゃいます。

これは、リョウが貴志に甘くなるという変化についても然り。

事件の幕切れもあっけなく、
不動とハオの存在意義も希薄。
裏切り者も同様で。

でも、裏人格に惚れてしまうというやるせなさは
終盤からラストにかけてすごく伝わってきて切ないのです。
余韻の残るエンディングも胸に響きます。

だからこそ、恋に至る二人の心情を
もっとじっくり描いて欲しかったという気持ちが強くなるのです。
事件も面白かったし、切なさのある恋も良かったので
なおさら残念に思ってしまうのかも。

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