岩本さんのSHY新刊です。
タイトル通り、花嫁執事のお話でした(笑)
が、那義的には「花嫁いらん!」な感想です。

ストーリー自体は岩本さんらしい王道でよかったんですけど…。
だから、ちょい辛口。

花嫁執事 著者:岩本薫 イラスト:佐々成美
SHY NOVELS BL小説 2011年10月
★★★
花嫁執事 (SHYノベルス)/岩本 薫
¥945
Amazon.co.jp


◆あらすじ
おまえに俺の花嫁になってもらいたい――
名家である九条家の主人に執事として仕えるため、悠里は十八年ぶりに日本に戻ってきた。 けれど、懐かしい気持ちを胸に抱いた悠里を待っていたのは、かつての幼なじみであり、今では九条家の主人を名乗る成り上がりの傲慢な男、海棠隆之だった! 隆之は「今日から俺がおまえの主人だ」と宣言し、九条家を手に入れるため、悠里に「偽りの花嫁」になることを強要する。 執事でありながらも、昼も、夜も、心までも隆之に囚われていく悠里の想いの行方は…… ◆

再会した幼馴染の豹変ぶりに戸惑う受、
という出だしで既に先が読めてしまい、
実際予想通りに展開していくけれど
岩本さんの確かな心情描写なので読み応えはあります。

悠里と隆之が使用人の息子として過ごしていた頃の
九条家の当主だった忠久とのエピソードなど、
恋愛以外の心情というのもしっかりと描かれ
それがあるから、お話も深くなっています。

隆之にどんな仕打ちをされようと悠里が逃げないのは、
執事としてのプライドだけでなく、
隆之の本質は変わっていないと信じたい気持ちがあるから
というのも納得できるし切なくも感じますし。

ただ、花嫁設定は必要だったんだろうかという引っかかりがあります。

話がシリアスなだけに女装させてというのが茶番に思えて少々違和感。
かつての幼馴染同士が主従関係にという部分だけでもよかったような気がします。
私に花嫁萌えが全くないからそう思うのかもしれないけど。

忠久に関しても予想通りの真相だったのですが、
疑問も残ったり…。
ネタバレになるので詳しくは書きませんが、
「それならどうしてさっさと養子縁組しなかったんだ?」
ってこと。

お話そのものは好みだったので、
花嫁云々がなければもっとハマれたかもと思うと、
ちょっと残念な感が…。
もちろん、あくまでも個人的な好みの問題です。

那義、岩本さんのSHYの前作『絶対×絶命』もイマイチ合わなかったんですよね。
偶然なのか、岩本さんとSHYの組み合わせだと私がダメなのか。
岩本さんもSHYも大好きなんですけどねー。
ちょっと不思議…。

★イラストSSカード『花嫁のつとめ』
その後の二人のある朝の話。
執事姿で隆之を起こす悠里ですが、
ベッドに引きずり込まれ!?

ああ!これよ!これ!
旦那さまと執事ってのがいいのよ!花嫁じゃなくて!

でも、結局「花嫁のつとめ」なんですが(笑)

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