ベルリンが舞台の医師×医師のお話。
華籐さんらしい美しい情景描写が随所に織り込まれた作品でした。

受けの海堂一臣は、
リンクスロマンス『シナプスの柩』の海堂先生です。
樋口もチラッと出てきます。水斗は出てきませんが。

華籐さんのツイートで海堂先生のお話が出ると知り、
ずっと発売を楽しみにしておりました。

泣きましたー!ボロボロと…。゚(゚PД`q゚)゚。
ボスニア紛争にまつわるエピソードもあり
とてもシリアスな作品になっています。

読メでも涙されたという感想が多いので、
これから読まれる方はティッシュとタオルを傍らにどうぞw

【関連レビュ】
シナプスの柩(上)  (下)

あなたは僕を愛していない 著者:華籐えれな イラスト:小山田あみ
ルナノベルズ BL小説 2011年8月
★★★★
あなたは僕を愛していない (ルナノベルズ)/華藤 えれな
¥900
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◆あらすじ(裏表紙)
生涯、私以外の人間に唇を許してはならない――。 初めての男・ミハイルがかけた呪縛に今も囚われる海堂。眉目秀麗な天才脳外科医でありながら、どんな男と寝てもまるで娼婦のようにキスを拒んでしまう。 やっぱりミハイル以外愛せない…全てを捨て彼の元へ向かった海堂だったが、既にミハイルには恋人がいた。 しかも病によって子供のまま時を止めた恋人は彼の異母弟で――!! 最悪の醜聞からミハイルを守るため海堂はカモフラージュの恋人を演じることになり……!? ◆

海堂は笑顔で、ミハイルは無表情で、
それぞれに本当の心を隠してしまうため
二人の先が見えてこなくてもどかしく、まさに読み手も霧の中。

そしてそれはラスト間際まで引っ張られ
読者がエンドの行方に不安を感じ始めたところで開かれる
ミハイルの異母弟・マリオンのノートに滂沱の涙でした。

いえ、その前からウルウルしてたんですけどね。

見事に霧を晴らしてくれたマリオン。
脇キャラだけどとても重要なキャラなんです。

マリオンについては、
上記のあらすじにありますのでここには書きませんが、
海堂とミハイルの関係に深く関わってきます。

マリオンは海堂を「天使さん」と呼びますが、
純粋無垢なマリオンこそまさしく『天使』です。

マリオンは心臓の鼓動の音を
『トクトクトクは安心の音』と表現するのですが、
それが心に温かく響いてきました。

終盤のマリオンのエピソードも涙涙です( i _ i )

華籐さんのあとがきの後に、海堂とミハイルの後日談があります。
本編では涙なのですが、こちらでは笑わせてくれます。

美貌の天才脳外科医なミハイルですが、、
恋愛に関してはほんっと不器用なんですよ。
マリオンにも「おバカさん」と称されてしまうほどですから(笑)
そんなミハイルが可愛いと思えてしまうショートでした。

アニメイトで買ったのでペーパーが付いてましたが、
こちらのミハイルがまた!(●´艸`)フ゛ハッ

この本、2回続けて読んだんですが、
読了した今、『シナプスの柩』を再読したくなってます。
『楽園は何処にもない』を再読したばかりだけどねw

余談ですが、実は海堂先生、
ルナノベルスHP公開の『楽園は何処にもない』番外編SSにも登場してました。

学会で『楽園~』の受け・航一と出会い、
彼からとある相談を受けてるんです。
ディオとの論文対決もあったり。
航一と話していたということでディオの嫉妬の対象にもされてます(笑)


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