榎田尤利さんの榎田ユウリ名義の非BL作品です。

非BLってことで後回しにしちゃってもうかれこれ1年以上積んでましたが、
新刊を買ったので(やまねさんのポスカに釣られて)
やっと積読から発掘しましたエヘヘ

タイトルからも帯からも妖モノだとわかりますが、
たぶんタイトルのイメージから、
昭和初期あたりの時代物かしらと勝手に勘違いしてました(笑)
現代ファンタジーですヨ!

イラストはやまねあやのさんで、
表紙裏表紙と巻末に見開きのモノクロイラストがあります。

妖琦庵夜話 その探偵、人にあらず 著者:榎田尤利 イラスト:やまねあやの
ビーンズコレクション 非BL作品 2009年12月
★★★★
妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず/榎田 ユウリ
¥1,470
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◆あらすじ(帯)
突如発見された妖怪のDNA。それを持つものを「妖人」と呼ぶ。お茶室「妖琦庵」の主である洗足伊織は、明晰な頭脳を持つ隻眼の美青年。口が悪くてヒネクレ気味だが、人間に溶け込んで暮らす「妖人」を見抜く力を持つ。 その力のせいで、伊織のもとには厄介な依頼が絶えない。 今日のお客は、警視庁妖人対策本部、略して<Y対>の、やたら乙女な新人刑事、脇坂。彼に「油取り」という妖怪が絡む、女子大生殺人事件の捜査協力を依頼された伊織は……。 ◆

那義、妖モノ大好きなのでハマりましたよ~。
あらすじにもあるように、妖怪ではなく、妖人です。
人間にまぎれて暮らしている妖人の見た目は人と同じ。

中には特殊能力を持つものもいて、主人公・伊織がそうなのです。
この伊織、クールでツン!かなりひねくれた気難し屋さんです。
髪型が鬼太郎風というかサンジ風というか、
左目を隠してます(これにはわけがある)

脇キャラもみな個性があって魅力的なのです。
伊織に憑いている「管狐」の夷芳彦。
芳彦×伊織で下克上妄想してます(o ̄ー ̄o) ムフフ
那義、妖狐って大好きなんですよ~(o´ω`o)ぅふふ
紅天の弧白さんもそうだしね!

伊織の家で暮らす「小豆とぎ」の弟子丸マメ。すっごく可愛い!
Y対の脇坂・26歳。天然お坊ちゃまくん。伊織に貶され通しでもめげない!
Y対の鱗田・55歳。オヤジ萌えの那義はすぐに食いついた!

青目甲斐児。妖人です。背表紙の男(割れた腹筋にクラクラするよ♪)
怖さを感じさせる男ですが、
伊織となにやら深い繋がりがありそうなのです。
青目×伊織も妄想しちゃったり(∩゚∀゚∩)

読メ感想で[『眠る探偵』の真音と槇を思い出した]
というのを読んで、なるほど!って思いました。

物語のベースにある人間と妖人の在り方というのも興味深いです。
おそらくこれが本質的なテーマなのかなと思ってます。

狂気じみた事件の異様さもさることながら
女性の心理がおぞましかったですよ。
お互いに表面的には友人の顔を見せながら
その裏側で負の感情を滾らせているというのはとても醜いのだけれど、
妙にリアリティのある女同士の関係として映りました。
女って怖い!(∥ ̄■ ̄∥)

そしてこのお話に出てくる座敷童がすごく可愛かった。
「つのつののおかし」とか幼い喋り方が愛おしい。

その座敷童のエピには涙がポロポロでした。
作中で座敷童は「おかあさん」の唄を歌っていますが、
読了後、ついつい口ずさんでしまう。
で、また話を思い出してウルウル…


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