秒速ゼロマイル/元ハルヒラ

元ハルコ改め元ハルヒラさんの新刊です。

那義、元さんの作品読むのは3作目。
シンプルな描写で柔らかな雰囲気を持つ作風で
好きな漫画家さんなのですが、
これはシンプルすぎて…。

以下、辛口です。

秒速ゼロマイル　著者：元ハルヒラ
ミリオンコミックス　ＢＬコミック　2011年7月
★★

秒速ゼロマイル (ミリオンコミックス Hertz Series 103)/元 ハルヒラ

￥650

Amazon.co.jp

「だっ　誰なんですかっ　あなた」
◆あらすじ（裏表紙）
大学生の太一は、ある日、大切な思い出の場所で、見知らぬ男に声をかけられた。座間と名乗ったその男に太一は、思い出の場所がなくなるかもしれないと知らされる。そこは両親のいない太一が、もっとも心を寄せる保護者の神田と初めて出会った場所だった。太一の前に突然現れた座間はいったい何者なのか？不安に揺れる太一だったが……　◆

感想は…「わからない」が一番にくる。

設定も背景もあまりに情報量が少なすぎて
わからないことが多すぎるんです。
感性で読む漫画は好きですが、
それなりに情報がないと脳内補完も出来ませんから

お話も淡々と進むのでキャラの心情も理解しにくい。

太一にとってのあの場所がどうしてそこまで大切なのか。
これはあらすじに「保護者の神田と初めて出会った場所」とありますが、
初めて出会った場所がなぜそこまで大切なのかが伝わってこない。

父さんとの関係の経緯や、
父さんへの気持ちがどれほど強いのか。
そして、友人に誤解させるほどのその気持ちの種類は？
このあたりが掘り下げてあれば
きっと「とてもとても大切な場所」というのも理解できたかもしれない。
でも、残念ながら描写されてません。

座間が太一に手を出したのは酒の勢いだとは理解するけど、
その後、二人が惹かれあっていく過程がない。
お互いに振り回されてると感じてるだけで。

ついでに書いてしまうと父さんのキャラクター性もよくわからん。
落ち着いた寡黙な人なのかと思えばいきなりおちゃらけたり…。

うーん。
なんか全部がよくわかりません。
作品の雰囲気は好きなんですけどね。

カバー下とペーパーは可愛かったです。
表紙絵もとても綺麗！


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