BBNなのでハードさはないだろうと思いながら読みました。
やはり…いい意味でも悪い意味でもリブレ作品でした。
はっきり書くと「ぬるい」です。
でも、とことん不器用で頑固な攻めも
下克上も好物な那義なので、
サクサク読んで楽しみましたよ~!
ダーティ・ダンス 著者:英田サキ イラスト:北上れん
BBN BL小説 2011年3月
★★★
- ダーティ・ダンス (ビーボーイノベルズ)/英田サキ
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◆あらすじ(裏表紙)
深弦には忘れられない男がいる。十年前に深弦を犯し、組を裏切り逃げた男の名は鼎。組長になった深弦の前に再び現れ、敵対し組を脅かす存在に…。「かつて自分を犯した男に、今度は快楽で支配される気分は動ですか?」 卑怯な取引で組み伏せられた深弦に、偉そうに敬語で命令しつつもなぜか丁寧に身体を扱う鼎。 もう優しく穏やかだったあの頃の二人には戻れない。鼎への執着は恋でも愛でもなく、憎しみ――そう信じてきた深弦だったが…!? ◆
敵対する組織の組長となった鼎の深弦への言動ですが、
裏に何か事情があり、彼の本心は別にあるのだろう
という予測がつくので痛さは感じません。
深弦の鼎への感情もわかりやすく、
彼自身が自分の心の奥底にあるものに気づくので、
どろどろしないで楽に読み進められます。
上に書いた「いい意味でも悪い意味でも」というのはそこにあります。
ヤクザモノでも痛さも厳しさもなく、
恋愛作品として軽く読み終えられる。
でも、シリアス系ヤクザモノがこれじゃ物足りない。
那義はヤクザモノが大好きなのでなおさらそう感じます。
大切にしていた深弦を犯し、
世話になった組を裏切り逃げた鼎の重い背景や、
そうする以外になかった葛藤や苦悩、
逃げたあとの彼の生き様など、
もっと掘り下げて書いて欲しかった。
過去話として説明はされてるけれど、
所詮説明でしかなく、エピソードとして描かれてないので
深弦が鼎への気持ちを自覚するにしろ、
井浪が鼎を許すにしろ、あっさりしてると感じてしまいます。
これがSHYあたりだったら、そのあたりもしっかりと描写され、
もっと深く重厚な作品になったのではないかと思うのです。
や、これはBBNよりSHYの方が好きという
那義の個人的な感情があるからかもしれませんが。
あとがきに『「めでたし、めでたし」のハッピーエンドではない』
とありますが、那義は十分ハッピーエンドだと思ってます。
だって、ラブが漏れてるものー( ´艸`)
組長×組長なので、このエンドは納得なのですよ。
いいのですよ。表向きは何であれ、
二人きりになればラブラブなのは明白なので!
脇キャラもよかったですねー。
オヤジ萌えな那義は井浪がお気に入り!
飄々とした藤宮も好きだわ~。
井浪か藤宮でスピンとか読みたいかも?
あ、藤宮×井浪でもいいよ!オヤジ受け。
でもそれじゃあ、敵対する組同士になっちゃうか…。
ヤクザロミジュリ?←
英田さんのあとがき、すごく楽しかった!
「俺の可愛い深弦坊ちゃん」には噴いたし!
うんうん!鼎は絶対やってると思う!
いや~英田さんの妄想すごく楽しいんで、
この話、ヤクザモノだけどラブコメで書いたほうがよかったんじゃ?
ボンで甘いけど必死に頑張ってる組長(年下)と
頑固不器用唐変木な組長(年上)のカプ♪
ペーパーは二人の後日談でした。
やっぱラブラブじゃん、この二人!
━─━─━─━─━─
それにしてもこの物足りなさはリブレならではですよね?
恋愛に重きを置くのがカラーなのだろうけど、
それ以外の部分がしっかりとエピソード展開されてこそ
恋愛が盛り上がるんだと思うんだけどな。
英田作品だけでなく、他の方の作品でも
そういった物足りなさを感じたことが何度かあるので
力量のある作家、作品を生かしきれてないような気がして
もったいないと思うんです~。うーん…。
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