山中ヒコさんの「エンドゲーム」の2巻です。
完結しています。

この作品、ネタバレ厳禁だと思うので
ネタバレしないように気をつけてレビュ書きます。

前巻のレビュはコチラ

エンドゲーム1

エンドゲーム2 著者:山中ヒコ
ディアプラスコミックス BLコミック 2011年1月
★★★★
エンドゲーム (2) (ディアプラス・コミックス)/山中 ヒコ
¥600
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◆あらすじ(コミックス裏表紙)
「殺したのは、オレだ」 ――衝撃の告白を聞いた克哉は透を詰り、家を飛び出した。透が母を殺したという事実より克哉を苦しめるのは、二人で過ごした幸せな日々が全て、償いのための偽りだったかもしれないこと。 自暴自棄になって街をさまよう克哉だが、そこにある男の影が忍び寄り……? 番外編二篇も収録した、感動の完結巻!! ◆


克哉の母の死の真相、明らかになってます。

1巻のレビュで、那義が願っていたこと。
それが叶ったかどうかを書くことすら
ネタバレになるので書きません。


なんともいえない読後感ではあります。
諸手を上げてのハピエンではないというか。

でも、明らかになった真相が、
なにがあろうと変えられない、消せない事実である以上、
これ以外のエンドはないのだと、
これが今のふたりにとってのハピエンだと納得できます。

そう納得させてくれたのは、やはり
登場人物たちの緻密で繊細な心情描写だったと思います。


1巻の終わりで透を疑い始めた克哉ですが、
透を疑うことで、それまで透と過ごしてきた時間全てに
疑問が生まれてしまいます。

そして1巻で出てきた黒田という男が
透と克哉の間に入り込んで
過去を引きずり出していくのですが、
克哉と透と黒田、三者三様のもどかしくも切なく悲しい心情が
とても心に響いてきます。

幼い克哉の泣き叫ぶ姿は
何度読み返しても涙が誘われてしまいました。


番外編1で黒田の話があります。
本編ではヒールである黒田ですが、
これを読むと、彼の本質が見えてきます。
彼が招いた結果は自業自得であり
ある意味、哀れでもあります。
でも、なぜか憎みきれません。

ただ、彼の身体に関してのエピは好きじゃないです。
これを免罪符とするのは安直過ぎはしないかと。
結局、その後どうなったのかがわからないままなので
深く追求することではないのだろうとは思いますが、
これに関しては納得してないかな。


透と克哉のエンドに関しては、
上にも書いた通り、この時点ではこれしかないのだろうと。
言葉に出来ない透の気持ちも理解できます。

言葉はなくとも心は伝わっていますから、
それを大事に暖めていって欲しいと思います。
これからも、ふたりで一緒にしあわせになるんだよ!
って声をかけてあげたいです。


ずっとシリアスに続くお話ですが、
くすっと笑えるコマがありました。
100ページの克哉。
ちょっとヘンタイ入ってないかい?って笑えたw


ペーパーが付いてました。
透と克哉が無人島に漂着したら…。
それぞれの行動が、「らしくて」笑えました。
ロマンチストとリアリスト。
どっちが年上だかわかりゃしないwww


ネタバレできないから、
書きたいのに書けない切ないエピソードがいっぱい!

靴下履いた上から痒い所を掻いてるような
イラっときそうなレビュですが、
それでも興味を持たれた方は、
是非是非、1巻2巻と読んで欲しいです。

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