古街キッカさん、初読みです。

絵はあまり好みではなかったんです。
顔と身体のバランスとか、
体つきとか、ちょっと気になって。

でも、この絵だからこそ
出せる雰囲気というものを感じて
読んでるうちに絵に馴染みました。


オルタナ 著者:古街キッカ
ミリオンコミックス BLコミック 2008年10月
★★★★
オルタナ (ミリオンコミックス 10 Hertz Series 49)/古街 キッカ
¥630
Amazon.co.jp


◆あらすじ(コミックス裏表紙)
――嫉妬で内臓が焼けそう
フリーターの笹岡美生には好きな相手がいた。幼馴染みの大学生、竹尾啓祐だ。でも、啓祐は男が好きな男じゃない。 ずっと、そう思っていたのに啓祐に好きな男が!? 奪われるくらいなら、奪うほうがいい。 美生は啓祐の好きな相手を自分のものにすることに…  日常に潜む恋愛サバイバル!? ◆



良かったですー。
2回続けて読んじゃいました。
読むほどに味わいがあります。

あらすじにあるように
ストーリー的にはドロドロなんですよ。
でも、重さを感じることなく読めるのは
シンプルなコマ割りと、
古街さんの線の細いキャラの絵柄の効果かなと思います。

淡々と進む中で見せる登場人物たちの
表情の変化もいいですし。


美生はゲイなのですが
幼馴染みの啓祐にはカミングアウトしてます。
ヘテロの啓祐は、それに嫌悪感を持つことなく、
それまでと変わらず親友という関係でいるのです。

実は、美生は啓祐が好き。
でも、男が恋愛対象にならない啓祐だから
ずっと片想いのままでいた。

それなのに、啓祐は大学の後輩・千葉を
好きになったという。

どうして?千葉は男なのに…。
ってところなんですが、
千葉と会った美生は気づくんです。
千葉はまだ気づいていないのだろうけど
自分と同じセクシャリティを持っていると。

美生は、啓祐を千葉に取られるのではという
危機感を感じ、それくらいならと
自分が千葉を啓祐から取り上げるのですよ。

こうして、美生の策略による
トライアングルの様相を呈していくのです。
歪なトライアングルですが。

美生、ひどいですよね。
千葉が可哀想ですよね。
でも、その美生の意図に気づいた千葉が
反撃に出ますwww


派手なインパクトはないけど、
ステキなシーンやコマがあります。

美生への自分の気持ちが何なのか気づいた啓祐が
植木鉢に蹴躓いて倒してしまうシーン。

植木鉢を起こし、地面に散らばってしまった土を
啓祐が両手で掬って戻し、
その汚れた手のひらを見て…

セリフはなく、
啓祐の思考とは全く関連しないその動作だけで
その時の心情が伝わってきます。

吹き出しちゃったコマも。
美生が涙をいっぱい溜めて
切なく啓祐に訴えてて、
その顔が可愛い…とか思ってたら
次のコマでブブッと笑かされた。

いや、親友ならではの行動なんですけどねwww

ラストのページもとても印象的でした!



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