木下さんが2冊目に発行されたコミックスだそうです。
この頃から既に木下ワールドなんですよ♪
木下さんらしい優しくて心が穏やかになるようなお話。

人と一緒にいることの温かさが伝わります。

主人公ハルのいじっぱりだけど
まっすぐ前を向く性格も
読んでて気持ちいいです。


君とハルジオン 著者:木下けい子
大洋図書ミリオンコミックス BLコミック 2004年11月
★★★★
君とハルジオン (ミリオンコミックス)/木下 けい子
¥630
Amazon.co.jp

◆あらすじ
「君は大きくなって少し変わったね。 昔より いじっぱりになった。 小さい頃は天使みたいにかわいかったのに」 たった一人の家族だった父親の葬儀の日、ハルの家にやってきたのは、青年弁護士・瀬尾だった。 天涯孤独、そのうえ借金の方に家も失ったハルに瀬尾は同居を申し出た。 どうしてそんなに親切にしてくれるの? 素直になれないハルだったが…!? ◆


独りぼっちになってしまったハル。

時計の秒針の音しか聞こえない。

一人きりのダイニングで食事をするハル。

ピチョンピチョンと水音。
キッチンの水道のパッキンが緩んでいて
水が漏れてるんです。

家を訪ねてきた瀬尾に食事を一緒にと誘うハル。

説明的なものはないけれど
描かれてるシーンや表情や会話で
ハルの寂しさが伝わってきて
思わず涙がこぼれそうでした。


ハルは覚えていないけれど
瀬尾には小さい頃のハルとの思い出があるんです。

当時くじけそうになっていた瀬尾を
小さなハルは無邪気な笑顔で励ましてたんですよ。

そのハルとの思い出を
ずっと大切に心にしまっていた瀬尾。
独りぼっちになってしまったハルを支えます。
ハルから貰った勇気の数だけ
今度は自分がハルを助けてあげたいと。


小さな頃のハルが本当に天使のように可愛くて!
瀬尾の回想シーンでも
その可愛さに何故だか泣きそうになった私www

だから瀬尾の気持ちがよく理解できます。

ハルのお母さんが好きだったハルジオンの花。
力強くまっすぐに伸びる

飾りけのない小さな白い花。
ハルに似ている花。


恋愛感情なんて言葉は
瀬尾の頭にはなく、
本当にハルを支えたくて
ハルを引き取り一緒に暮らし始めるのです。

一緒に過ごす日常の積み重ねで
いつしか自分の気持ちに気付く瀬尾。
そしてハルもまた…。

年が離れすぎてるとか
男同士だとか、
そういった常識的なことに縛られる瀬尾の
背中を押してくれるのが同僚の永野です。


お互いに自分の気持ちを伝えあう
ラストへの流れがとてもステキでした。
ラストの1ページ、

二人の笑顔と、空に雲とハルジオン。
美しいです~。


描き下ろし。
このお話、Hがないのですが
描き下ろしではその理由がわかります。
瀬尾の大人としての、あるいは弁護士としての
分別というやつですかね。
でも、そのうちハルに押し切られそうな気もしますwww



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