方舟/もろづみすみとも

もろづみさん初読みです。

5つの作品と描き下ろし。
タイトルは全ての作品に対してのものだそうです。

短編集なのでどれも短いのですが
どの作品にもキャラクターの心情が
きちんと描かれています。

方舟　著者：もろづみすみとも
リブレ出版シトロンコミックス　ＢＬコミック　2010年2月
★★★（3.5くらい）

方舟 (CITRON COMICS)/もろづみすみとも: ￥670; Amazon.co.jp

◆あらすじ
母親がなくなって日も浅い春休み、高校教師の島は行きずりの少年を買う。　新学期に受け持ちのクラスへ行くと、その時の少年・石田がいた。　先生だったんだね、と近づく石田に「人違いだ」と誤魔化してしまう島だったが…。　恋に人生に不器用な人たちが、大切なものをみつけるラブストーリー5編。　◆

絵がね、すごく柔らかいんですよ。
特に笑顔と泣き顔がすごく可愛くて癒されます。

どれも恋のお話ではあるけれど
単純に好きだという感情だけじゃなく
人としての思いというものが描かれてます。

『相手のために何ができるのか。』

『相手に良かれと思ってしたことが
実は自己満足のためだった。』

『自分の気持ちしか見えなくて
相手の心にまで思いが至らなかった。』

などなど、
人を好きになることによって
人と関わることによって
気付かなかった自分が見えてきます。

一つ一つのお話に

そういったメッセージのようなものを感じます。

人それぞれに愛し方は違うから
相手にそれがすんなり伝わるわけじゃない。
迷って、戸惑って、間違えて、
それでも伝えたいと思う心が

人を動かすのかなぁなんて思いました。

エロはほとんどないので
腐れた脳の私には
萌えを感じる要素はなかったですが
静かに流れるストーリーと
ほんわかとした優しさのある絵柄で
心がほっこりするような読後感でした。

なごみたいな～と思うときにオススメの1冊かな。

カバー下に著者による作品解説と
あとがき漫画があります。
なかなか面白いｗｗｗ

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