花を秘する龍~神獣異聞~ 著者:和泉桂 イラスト:佐々成美
幻冬舎リンクスロマンス BL小説 2007年2月
★★★★
花を秘する龍―神獣異聞 (リンクスロマンス)/和泉 桂
¥898
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陽都六州。大陸の南東に位置する成陵の市長の息子・雪花は、白に近い金の髪、薄青の瞳雪のように白い肌を持つ。自分だけでなく、親兄弟、家の使用人までが己の容姿を異質なものと捉えていると感じていた。
その姿と人目に晒したくなくて、ひっそりと家の中に篭るように暮らしていたが、祭りの誘惑に負けて一人喧騒の中に出る。そこで男たちに攫われそうになったところを、戒焔という旅の商人に助けられる。
 ある日、侵略してきた他国の軍隊に家族が捕らえられてしまうが、父と兄の機転で雪花だけが逃れることが出来た。家族を救うため雪花がとった行動は…。


神獣異聞シリーズの第1弾です。
ファンタジーBLなのですが、面白かったです。

人と違う容姿を持つため、家族から疎まれていると思い込んでいた雪花ですが、自分を逃がしてくれた家族の、本当の思いを知ったとき、自分の心の未熟さや至らなさに気づきます。(このエピソードはちょっとジーンときました。)

そして、家族を救いたいと、自分の命を犠牲にする覚悟で、戒焔に協力を求めるのです。

そんな雪花に戒焔が求めたものは、雪花の身体だったのですよ。
雪花の覚悟を知るためでもあり、雪花に覚悟をさせるためでもあり…。(なのか?www)
自分の身体を差し出してまでも、家族を救おうとする雪花を知るほどに、戒焔の心が複雑に揺れ動いていきます。

雪花が奏の国を守る龍の生贄をなるため、奏に向かう苦難の旅を続けるうちに二人の心が惹かれあっていくのですが、行き着く先は生贄としての雪花の死。そこに別れが待ち受けていることをわかっている二人なのですね~。

ショタなんですが、雪花が結構しっかりとした賢い子なので、それほど幼さは感じません。
二人のエッチの挿絵は親子みたいですけどねwww



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