眼下に太平洋が広がる風光明媚な灯台風景

 

 

 

灯台のある場所に行くのが最近の私の趣味となりました。

 

灯台って、半島とかの先の尖った所に、或いは出張った所にありますよね。そんな所に行ってみたくなるって、心理学上、何かの精神的暗示があるのでしょうか(笑)。

 

先日訪れた四国の南端のある2ヶ所の灯台のうち、今回は東の方の「室戸岬灯台」です。

 

 

四国南端のもう一つは、ご存じの通り「足摺岬灯台」です。こちらはまた後日記事にしたいと思います。今回は「室戸岬灯台」です。

 

つい最近訪れた灯台と言うと、昨日の記事にも書きましたが、関東最東端・千葉県の「犬吠埼灯台」でした。

 

 

しかし思うのですが、私はかつてを振り返ると、灯台に訪れる時と言うと、9割方、雨の日が多いのです。

 

灯台は位置柄、風を受けやすい所が多く、その様な場所で雨が降ると、実は大変なんです。傘が使えないくらいに横風が強いから・・・・。

 

 

しかも意外と平地にある場所は少なく、多かれ少なかれ、断崖に近い所か、山の上だったりするのです。

 

さて、公共交通機関で動こうと思うと、意外と不便な場所にある事も多いのです。この室戸岬灯台も、土佐くろしお鉄道・御免なはり線の終点、「奈半利駅」からバスで1時間ちょっと掛かりました。しかも1日に10本も無い上に、実に長いバス路線。

 

さて、室戸岬灯台は丘の上にあり、乗用車で行くなら裏側から回って上り、歩く距離が少しで済むのですが、海岸線を走る国道55号側から徒歩で行こうと思うと、健脚でも約20分掛かる急峻な山道を登山の如くに、歩いて登らなくては行けません。

 

 

上写真が国道55号から直接登る山道の入口写真、そして右が上り始めた、まだ緩やかな坂の頃の写真です。この後、石段では無い急な山道が続きます。

 

蒸し暑い梅雨空、そして霧雨が降る中、ビニ-ルの長いカッパを着て登ると、5分もしない内に、汗でべっとり~~。流石に暑さに我慢出来ずにカッパは脱いで、鞄を濡らさない様にだけして、頑張って昇る事20分。

 

ようやく崎の最も高い位置に到着。そこが四国八十八箇所霊場の寺院(最御崎寺)山門前にあたる場所ですが、そこから戻る様に逆に傾斜を少し降りてくると、断崖絶壁上にようやく灯台の姿が見えました。

 

この灯台は下から見上げるのでは無く、高台から目の前の真下に見下ろす立地でした。

 

流石にこの時はホッとしました。久々に山を登った・・・・と言う感がありました。勿論そんな道を歩いて上がるとは思いもしていませんでしたから、余計に疲れました。目標があったから登れたのであって、そうで無ければ、きっとめげていたでしょう~(笑)。それに靴がそれ用の物ではありませんでしたからね。

 

 

さて室戸岬灯台ですが、航路標識番号(航路標識法・第1条第2項に定めるもの)【「灯光、形象、彩色、音響、電波等の手段により港、湾、海峡その他の日本国の沿岸水域を航行する船舶の指標とするための灯台、灯標、立標、浮標、霧信号所、無線方位信号所その他の施設をいう」】の3027であり、光達距離26.5海里(約49Km)は日本一と言う立派な灯台です。

 

この灯台は日本に5箇所しかないと言う、直径2.6mの第1等フレネル式レンズを備えた第1等灯台と言う事です。

 

昭和9年(1934)に、あの歴史的な「室戸台風」で一度、レンズの破損があって修理された物が、昭和20年(1945)の太平洋戦争末期にアメリカ軍の攻撃により、再びレンズの破損があった歴史があります。

 

 

さて前述の様に、どうも灯台に来ると雨が多い私ですが、ようやく灯台の目の前に来て撮影をし出したら、一旦止んでいたのに、再び大粒の雨が降って来ました。

 

目の前には風光明媚な、太平洋が広がります。天気が良ければどれだけ良かっただろう~~と思ってしまいます。

 

そんな状態で雨の中、再びカッパを着て暫くボーとゆっくり風景を眺めていました。何かす~~っと海に吸い込まれそうな様な気分になってしまいます。

 

どれくらいの時間が経ったでしょうか、バスの時間までに、先程登ってきた山道を下りなくてはいけません。我に返り、余裕を見てバス停に戻る事にしました~~。

 

 

 

 

 

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