マスコミと次世代にやられた愛知3区と大阪14区 | 独立直観 BJ24649のブログ

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流行に浮かされずに独り立ち止まり、素朴に真っ直ぐに物事を観てみたい。
そういう想いのブログです。

「NHK衆院選2014 愛知3区」
http://www3.nhk.or.jp/senkyo/#skh_2303


 負けた。
 池田佳隆候補が小選挙区で近藤昭一候補に負けた。
 私にとっては愛知3区が最も関心のある選挙区の1つだったが、負けてしまった。
 やはり”民主党王国”愛知の中でも、自民党が苦杯をなめ続けているだけのことはある難所だ。
 安倍派の有望株である池田候補にはぜひ小選挙区で当選してほしかった。

 池田候補は近藤候補に1万票の差を付けられた。
 しかし、たらればを言っても仕方ないのだが、池田候補は2つの条件が整っておれば勝てたと思う。
 1つは次世代の党が候補者を立てないこと。
 もう1つは投票率が高いこと。

 次世代の党の井桁亮候補は、本来であれば池田候補に入るはずだった保守票を食ったと見てよいと思う。
 井桁候補の票が池田候補に入っていたら、79337票になる。
 国賊とも称される近藤候補が抜群の強さを見せるこの愛知3区で次世代の党が候補者を出したのは、それ自体わけがわからない。次世代の党が出る幕ではない。
 加えて、次世代の党は安倍自民党とともに戦後レジームからの脱却を目指す政党であるはずであり、そして池田候補は安倍派であるのに、後ろから刺すような真似をする。
 信頼性に疑問符が付くだけの立候補で、次世代の党は一体何をしたかったのだろうと思う(http://ameblo.jp/bj24649/entry-11961933693.html。三輪和雄先生の解説によると、次世代の党の知名度を上げて比例区での得票に結びつける狙いがあったようである。http://youtu.be/c2i-uDFpyKM?t=3m16s)。

 愛知県全体の投票率は54.19%だった。
 愛知3区の投票率はこれより2.11%低く、52.08%だった。
 愛知3区の有権者数は393338人で、この2.11%は8299人である。

 今回の総選挙は戦後最低の投票率だとのことだが、事前に自民党大勝利の報が出たのは大きな要因だと言える。
 自民党政権で良い、現状で構わないと思っている政治に関心が低い人たちは、わざわざ投票に行く気を失うだろう。
 投票に行かなかった人の大半は、仮に投票に行っていたならば自民党に投票したのだと思う。

 上記8299人のうち7割が池田候補に投票し、井桁票も池田候補に入っていたと仮定すると、85416票になる。
 他方、このうち3割が近藤候補に入っていたと仮定すると、84911票となる。
 池田候補の方が約500票上回る。

 愛知3区の投票率が県平均に達して、井桁候補が保守票を食わないだけでも、池田候補が勝てたかもしれないと思ってしまう。
 もっと投票率が高ければ、井桁票を加算しなくても池田候補が勝てたかもしれない。
 本当に残念だ。

 それにしても、大阪14区はもっと残念だ。

「NHK衆院選2014 大阪14区」
http://www3.nhk.or.jp/senkyo/#skh_2714



 三宅博候補に入った保守票のうち2000票が長尾敬候補に入ったら、長尾候補は勝てた。
 長尾候補も安倍派だと見てよいと思うが、ここでも次世代の党が安倍派を潰す格好になってしまった。
 とはいえ、三宅候補はもともと八尾市議会議員であり、ここで立候補して長尾候補とぶつかるのは仕方なかったのだろう(ちなみに三宅候補は前回の総選挙では日本維新の会に所属して比例単独での立候補)。こういう事情は井桁候補とは違う(井桁候補は前回の総選挙では日本未来の党に所属して愛知9区から立候補)。
 ただ、考え難い選択肢だが、三宅候補が小選挙区で立候補を控えるということはできなかったのかと、この結果を見るとつい思ってしまう。
 まぁ、三宅候補についてあれこれ言うより、大阪14区も投票率が50.45%しかなかったわけで、投票率があと2%高かったら結果は違ったのかもしれない。

 安倍総理が今回の解散総選挙に踏み切ったのは、財務省と闘い、消費税再増税を延期するためである。
 そして今年4月の消費税増税で躓いてしまったアベノミクスを再始動する。
 だから「アベノミクス解散」だ。
 次世代の党が、安倍自民党と共に戦後レジームからの脱却を目指す友党であれば、この方向性で足並みを揃えるべきであった。

 しかし、党の政策集は、消費税増税は必要だという前提のものであり、財務省寄りだった。
 また、安倍政権の金融政策に否定的であり、安倍政権と歩調を合わせる政党とは思えない経済政策が前面に出ていた(http://youtu.be/57bDwsBqoVU?t=23m27s)。
 タブーブタを使ったCMも、なぜか消費税や財務省のタブーを避ける。今回の総選挙との関係では、これこそ最も斬り込むべきタブーだったのではないか。
 財務省と戦うために必要な安倍派に対立候補を立てて保守票を食い合う。
 公明党(財務省寄り)と戦ったのは太陽の党から合流した二人だけ。
 海江田万里候補も倒せたからよかったものの、なぜか前回の総選挙で東京5区で立候補した渡辺徹候補を東京1区に変えた。
 当選したのは平沼赳夫候補と、公明党の支援を受けた消費税増税推進の園田博之候補だけ。この時点でたちあがれ日本状態(http://urx2.nu/ffXd)。
 園田候補は当選するとすぐに、次世代の党を離れるという姿勢を見せる(http://youtu.be/fRfuKhpe_pU?t=29m)。これではたち日以下である。

 次世代の党にとって今回の総選挙は何だったのか。何をしたかったのか。
 財務省と園田議員のための総選挙だったのだろうか。
 次世代の党を応援していた私でさえ不可解だったということは、ノンポリの人たちにその魅力が伝わっているはずもあるまい。
 惨敗は当然の結果だったのではなかろうか。
 今回の惨敗は次に響くと思う。
 なぜなら、政治に関心のある保守層からの信頼を、自らの手で毀損したからだ。
 安倍政権が日本を取り戻す闘いをしている間に、次世代の党は自党の信頼を取り戻すべきだと思う。