赤池まさあき議員が、日本政治を脱皮させる | 独立直観 BJ24649のブログ

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そういう想いのブログです。

赤池誠章先生が、今回の参院選で当選した。
比例区で出馬し、約20万8000票を獲得し、自民党内で8位だった。
どうでもいい話をすると、この得票数は、渡辺”ブラック”美樹の約2倍だ。



http://sankei.jp.msn.com/election2013/board/hirei-00.htm#e13h1

この結果について、政界通からは、「奇跡だ」という声が上がっている。
なぜなら、赤池先生は、支援団体(組織票)を持たず、当初の見込み票が7万票前後で当選には数千票足りないのではないか、当落線上にいることは間違いない、電通などの広告会社は落選の予想を出している、という声さえあったのに、終わってみれば、この大勝利だからである(参考までに、三橋貴明ブログ2013年7月22日「奇跡に見える必然について」http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11577731087.html、倉山満ブログ2013年7月16日「赤池さん動画」http://www.kurayama.jp/modules/wordpress/index.php?p=1076)。
私は、赤池候補は当選できると信じて、確か17日に期日前投票に行き、石井よしあき候補(日本維新の会)に投票したが、帰宅後、倉山先生のブログなどを見てちょっと焦った(思いっきり後の祭りだが)。祖母と母を説得して、赤池先生に投票させた。

赤池先生が自民党内で冷遇されているという話は事前に断片的に聞いていたものの、チャンネル桜の選挙特番を見るに、常識では考えられないような冷遇ぶりだったようだ(「1/2【桜プロジェクト】参議院選挙スペシャル討論[桜H25/7/22]」YouTube2013年7月22日http://www.youtube.com/watch?v=9-MwrE1Tthg)。
なんと言っても、山梨県連にやる気なし。山梨県連がサボっているのに、赤池は山梨に留まれという指令があったらしい。安倍総裁が山梨県に応援に駆けつけても、選挙カーの上で安倍総裁とのツーショットを演出することもなかったそうだ。山梨県は、日教組のドンこと輿石東がいるという日教組支配が強い土地柄で、日教組との対決姿勢を鮮明に打ち出す赤池先生は、煙たがられていたようだ。
そして、山梨県内での得票は約1万5000票に留まった。通常、比例区で当選する候補者も、地元で票を集めることから、この票数は少ない。

ところが、赤池先生に落選のおそれありという情報が、頑張れ日本、三橋先生、倉山先生あたりから出るや否や、ネット上で赤池先生を応援する動きが盛り上がった。
YouTubeに拠点を置く和也さんや、ニコニコ動画に拠点を置くdonfunさんが、赤池先生応援動画を公開したのが大きい。そして後者の動画を、上念司先生などが拡散した(https://twitter.com/smith796000/status/357084326611001345)。和也さんの動画は、親子で見ているという視聴者も多いので、ひょっとしたら2万票くらいは動かしたかもしれない(微力ながら、私も拡散した。https://plus.google.com/u/0/110471594966564661086/posts/daNHpHDkWZzhttp://ameblo.jp/bj24649/entry-11574444833.html)。

「参院選の比例区で迷ったらこの人に投票しろ!」YouTube2013年7月17日
http://www.youtube.com/watch?v=XDaaneOe6oU


私も、当初は、自民党良識派であれば誰に投票しもらっても構わない、という考えで記事を書いていたが、考えを変え、与党に投票する人は赤池先生に投票するべきだと、赤池先生に絞った(「今回の参院選、比例区の投票先に迷ったら」本ブログ2013年7月18日http://ameblo.jp/bj24649/entry-11574087864.html)。
全国に散らばるネット民の協力の甲斐あって(山梨県だけに)、山梨県以外から19万票が集まった。開票が始まると、早々と赤池先生の当確が出た。あまりの早さに、誰もが耳を疑った(「2/3【アーカイブ】VOTE2013、参議院選・夏!ネット生放送特番[桜H25/7/22]」YouTube2013年7月22日http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=ZK25yQUO06Y&t=337)。

これこそが、ネット選挙運動解禁の大成果だろう。
マスメディアにとっては不都合な結果なので、赤池先生当選の意義をかたらず、ネット選挙運動解禁は投票率を上げる効果もなく無意味、などと報じられているようだが。

「【断舌一歩手前】民主主義の原点回帰、赤池誠章当選の歴史的意義[桜H25/7/23]」2013年7月23日
http://www.youtube.com/watch?v=QeJl_qfREKg


赤池先生が、組織票もなく、大逆転勝利をおさめたこと自体、日本政治を脱皮に向かわせることではある。
国を憂い、地道に政治活動を積み重ねてきた真面目な政治家の努力が、マスメディアによって報じられずとも、インターネットによって情報が拡散され、人々の目にとまり、有権者の投票行動を動かし、大きな得票につながったのである。
これは、わが国の民主政治の、小さくもあり、大きくもある前進だと思う。
利権を拒み、党から冷遇され、支援団体に媚びず、マスメディアに媚びず、言うべきことを言って、全国比例区で当選するなど、今までの選挙では見られなかった現象だと思う。
赤池先生が、日本政治を脱皮に向かわせている。

◆◆◆

私は、赤池先生が、日本政治をさらに脱皮させるものと推測する。
なぜなら、赤池先生の主張を実践すれば、すなわち、教育改革が成功すれば、健全な野党が育つからである。

だからこそ、自民党は、自党の党員であるにもかかわらず、赤池先生を冷遇するのかもしれない。
なお、安倍総理は、赤池先生を信頼している。安倍総理自身は、赤池先生を冷遇する気はないものと推測する(「今回の参院選、比例区の投票先に迷ったら「赤池まさあき」~その1~」本ブログ2013年7月19日http://ameblo.jp/bj24649/entry-11574444833.htmlの倉山先生の発言要旨を参照)。

自民党は、55年体制の中で腐敗した。
なぜ腐敗したかというと、健全な野党がなかったからである。

国民としては、自民党を支持せざるを得ない。
はじめの頃はそれでよくても、だんだんと、自民党も腐敗してくる。
気がつけば、結党の理念など消し飛んでしまった。
結果として、政治全体が腐敗して、民主党政権によって腐り果てた日本は、崩壊に向かった。
民主党政権は、亡国内政、亡国外交、亡国防衛を敷いた。
民主党政権を成立させる立役者となったマスメディアは、民主党政権の亡国政治を的確に批判できない。
国民は昨年の衆院選で、民主党から政権を取り上げた。
安倍自民党政権が成立したが、人事を見るに、安倍自民党政権は信頼感が持てる。安倍総理の、日本を取り戻す決意が感じられる。
しかし、結局、自民党は、政権を失ったことの総括ができていない。腐敗を温存しているのだ。また、民主党政権末期に、三党合意などという中途半端なことをしたが、こういうのも問題だっただろう。大阪維新の会にすり寄ったことがあったのも、ひょっとしたら問題かもしれない。

「参議院議員 西田昌司氏「敢えて言おう 敵は自民党にあり!!」」YouTube2013年5月26日
http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=aqF8WoxMADE&t=400


そもそも、自公連立自体がおかしい。
自民党と公明党は、政治理念が全く違う。
単純に考えて、外国人参政権に反対する自民党と、賛成する公明党とでは、国家観が全く異なる(「在日外国人に参政権を」公明党ホーム・ページ2010年1月10日https://www.komei.or.jp/news/detail/20100110_671)。
また、自民党が提出したスパイ防止法案に、公明党は反対したこともある(ウィキペディア参照)。
自民党と公明党は、政治理念が違うどころか、敵同士である。自公連立が始まったとき、政治に関心が低い人でも、おかしいと感じたと思う。
数を確保したい自民党と、政権にすり寄りたい公明党との思惑が一致して連立を組んでいるだけで、政治から理念が消えている。

健全な野党がいないことが、与党である自民党をも腐敗させた。
しかし、健全な野党を育てなかったのは、有権者であり、何もかもを政治家のせいにはできない。
健全な野党を育てるためには、有権者に健全な国家観がなければならないのだ。


私は、たちあがれ日本は、比較的健全な野党だったと思う。
私は、前回の参院選の時、政治にあまり関心がなく、政治の情報源はテレビだった。
テレビは、たちあがれ日本を「シルバー新党」などと揶揄し、平均年齢の高さを嘲笑った。
しかし、私は、テレビに出てくる様々な政治家の主張を聞いて、一番まともなことを言っているのは、たちあがれ日本だと思った。
私は、比例区でたちあがれ日本に投票した。
選挙結果を見て驚いた。
たちあがれ日本の得票数があまりにも少ないのである。
民主党の暴走を止めるためには、とりあえず大政党である自民党に頑張ってもらおう、という考えも有権者にあっただろうが、たちあがれ日本の得票数の少なさに、私は驚いた覚えがある(ウィキペディア参照。たちあがれ日本の得票数は、みんなの党の6分の1以下、共産党の3分の1強、社民党の半分強。)。
あの参院選で、民主党に投票した有権者は、民主党がたちあがれ日本よりもまともだと考えていたのだろうか。

政治家が健全な主張をしても、有権者が健全なものを健全と理解できず、健全な政治家に投票しないのでは、政治が健全になることはない。

たちあがれ日本は、前回の参院選であまり支持を得られなかったからだろうか、大阪維新の会にすり寄った。
石原慎太郎議員は、都知事時代に、TPPを締結すれば遺伝子組み換え食品の流入が止められなくなるから反対だ、などと主張していたのに(「2011年10月28日 石原知事定例会見」YouTube2011年10月28日http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=rlu-JlAWQUQ&t=1065)、これを覆し、TPPには原則として賛成だ、大同団結をすることが大事だ、などと言った(「TPP原則的に賛成…維新・石原代表が方針転換」読売オンライン2012年11月20日http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2012/news1/20121120-OYT1T01156.htm)。
橋下徹大阪市長は、石原氏の人気は利用したいが、たちあがれ日本の政治家と政治理念が合わないことは明らかで、「真正保守は退場しろ」と言った(「橋下「真性保守は退場願う」・石原慎太郎と京都で会談・日本維新の会の橋下徹が平沼赳夫に「大変失礼ですが、たちあがれ日本とは色が違う」・「古い真正保守とか言っている人は、早く退場願ったほうが良いんじゃないか」」正しい歴史認識ブログ2012年11月4日http://deliciousicecoffee.blog28.fc2.com/blog-entry-4848.html)。橋下市長は、日本の歴史や伝統について愛着が乏しく、国家観なきポピュリストであることは明らかだった(適菜収「日本を救うC層の研究」(講談社、2013年)103ページ以下は、橋下徹は菅直人以上のデマゴーグだと非難する。)。大阪維新の会は、不健全な政党だった。
しかし、たちあがれ日本のままで昨年の衆院選に出馬しても、苦戦することは目に見えている。
結局、たちあがれ日本は大阪維新の会に吸収合併され、日本維新の会が結成された。

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彼らの思惑はかなり当たり、関西では驚異的な強さを見せた。
西村眞悟先生や三宅博先生など、たちあがれ日本のままだったら、大阪維新の会の刺客に倒されていただろうが、大阪維新の会と合併したことによって、余裕で当選することができた(http://www.asahi.com/senkyo/sousenkyo46/kaihyo/B08.html)。

しかし、橋下代表の発言がブれまくり、日本維新の会の支持率は日を追うごとに低下していった(適菜同上108ページ以下)。
特に、慰安婦問題について、橋下代表は発言を一貫させることができず、韓国の反日プロパガンダに利用されてしまった(「橋下市長の慰安婦発言の波紋 安倍政権に長期政権化の兆候か?」本ブログ2013年5月21日http://ameblo.jp/bj24649/entry-11534642783.html参照)。
たちあがれ日本の政治家は、かかる橋下代表に不信感を募らせた。というより、不信感を表に出し始めた(「「中山成彬氏、仲間と思わず」橋下氏が離党求める」MSN産経ニュース2013年7月24日http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130724/stt13072408120003-n1.htm)。

では、日本維新の会は分裂できるのだろうか。
ここが問題だ。
本来であれば、たちあがれ日本は、日本維新の会から出て行くべきである。
もともと選挙互助会として合併したに過ぎず、慰安婦問題のような重大な政治課題に直面すれば、対立が露わになることは目に見えていた。
大体、たちあがれ日本は、大阪維新の会の維新八策に同意していたのだろうか。大阪都構想にしても、TPPにしても、道州制にしても、たちあがれ日本は反対していたはずだ。
大阪維新の会のブレーンは、竹中平蔵教授だった(「次なる戦い」三橋貴明ブログ2012年9月28日http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11365824806.html)。たちあがれ日本は、竹中教授の構造改革を採用する小泉純一郎総理大臣に反発し、自民党にいられなくなった政治家の集まりなのだから、政策が真逆で当然だ。

しかし、そう簡単には離党できないのである。
なぜか。
選挙に勝てる自信がないからだ。


次の国政選挙は、普通に考えれば3年後だ。
石原代表の年齢を考えれば、彼は次の選挙を機に引退するだろう。
石原代表抜きのたちあがれ日本に、人気が出て票が集まるなど、とてもじゃないが考えられない。
選挙結果を見ると、たちあがれ日本は「東軍」と呼ばれていたが、日本維新の会は関東で弱い。
その上、たちあがれ日本が離党すれば、関西で大阪維新の会と戦うことになるが、そうなれば負ける可能性が高い。
合併していれば余裕で当選できる政治家が、分裂すれば、政治的主張・力量は変わらないのに、落選してしまう。

こんな状況で、たちあがれ日本がそう簡単に分裂などできるわけがない。

では、どういう状況だったら、日本維新の会は簡単に分裂できるのだろうか。
有権者が、誰がまともな主張をしているかを判断できればよいのだ。

今回の参院選で赤池先生に票が集まったように、まともな政治家に票が集まればよいのだ。
分裂しても選挙の当落に大して影響がないのなら、分裂しやすい。
むしろ、分裂した方が選挙に有利ならば、すぐに分裂するだろう。
近年、まともな人に票が集まってこなかったからこそ、まともな人が当選するために、ポピュリストと団結してしまい、そして分裂しにくいのだと思う。
健全な野党を成立させるのは難しい。

※ 日本維新の会は、思い切って分裂してほしい。

◆◆◆

大正デモクラシー以来、わが国は民主政治を続けている。
10数年前から、インターネットが普及し始め、情報化社会と言われるまでになったが、わが国の民主政治は腐敗を続けた。
結局、情報がたくさんあっても、有権者が情報の価値を判断できなければ、政治はよくならないのだ。
そして、そういう判断力を身につけさせるのは、教育である。

わが国の教育は、大東亜戦争敗戦以来、GHQの影響を受け、国家観や愛国心という、日本人として基礎的な考え方を失わせるようにできている(竹田恒泰「日本人はなぜ日本のことを知らないのか」(PHP研究所、2011年)28ページ参照)。
歴史の教科書に初代天皇の名前が出てこないという一事をもって、わが国の教育は腐っていると言える。外国の王朝の初代君主の名前を言うことができても、自国の初代君主の名前を知らないという日本人が大量生産されているのである。
戦前生まれの世代には、かかる基礎的な考え方が身についている人が比較的多かったが、彼らが社会の中枢から退いていくにつれ、国家観や愛国心が日本から消えていった。
ちょうど、インターネットが普及し始めた時期と重なるかもしれない。
今やわが国は、いわゆるエリート層からも国家観や愛国心が消え失せ、たとえば経団連はただの利権団体に成り下がっている。
孫崎享は元外交官だが、尖閣領有権棚上げ論を持論としており、領土を守る気概がない(「【ズバリ!文化批評】尖閣棚上げ論、孫崎享の敗戦利得者イズム[桜H24/11/9]」YouTube2012年11月9日http://www.youtube.com/watch?v=EKRQcfJU0Tc)。今回の参院選で初当選した山本太郎は、「竹島はあげたらよい!」と言っている。
こんな状態で、日本の国益を守る、まともな政治が実現されるわけがない。

赤池誠章先生は、日本を腐らせている根本である教育を改革しようとする。
赤池先生は、教育改革の中身として、「国民道義の確立」を掲げる(http://www.akaike.com/about/issues.html)。
国民道議とは、日本人として身につけておくべき素養であると思われる。
GHQが日本の教育から消し去ったものである。
日教組やマスメディアが、復活を拒んできたものである。
教育勅語に書かれているものである。
赤池先生は、これの復活を目指す。
これは、赤池先生が一人で勝手に言っているものではない。
安倍総理は、自身のホーム・ページで教育再生として「美しい人づくり」を掲げるが、赤池先生の教育改革は、概ね、これと一致すると解される(http://www.s-abe.or.jp/policy/education_policy)。

国民道議に照らしたとき、民主党の政治家はどう見えるのか。
民主党のマニフェストはどう見えるのか。
今までマスメディアによって「クリーン」だと思い込まされてきたものが、実は腐りきっていたものだとわかるだろう。
岡崎トミ子は落選したが、それでも奴は21万票以上を獲得しているのだ(http://sankei.jp.msn.com/election2013/board/senkyoku-04.htm)。国民道議に照らしたならば、こんなにも得票できないと思われる。

「無知との遭遇(エピソード30)」ニコニコ動画2011年8月27日
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15435028


「無知との遭遇(エピソード31)」ニコニコ動画2011年10月8日
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15825717


大東亜戦争敗戦以来、日本人は、その目に、腐ったものがクリーンに見える皮を被せられてきた。
赤池先生は、教育改革によってこの皮を取り去り、日本人を脱皮させようとしている。
その時、日本人は、誰が国益のために動いてくれる政治家かを今よりよく見極められ、健全な野党を育てることができ、与党もより健全になるものと期待できるのである。
希望的観測に過ぎるかもしれないが、赤池先生の教育改革は、日本政治を脱皮させるところに通ずると考えられるのである。

「赤池まさあき、当選報告!」ニコニコ動画2013年7月23日
http://www.nicovideo.jp/watch/sm21424437