備前の焼き物屋は田舎で暮らす人が多い。登り窯や窖窯を焚くには町では無理。どうしても人の少ない田舎に住むことになる。
落柿窯があこの村は、とくに人里離れた場所ではないけれど戸数は27軒ほどの小さな村落。
ここは主の生まれた場所だから村の人はみんな顔見知り。当然村の決まりの中で暮らしている。その一つが、家の敷地や自分の田圃の畦道はちゃんと草を刈ること。延ばし放題は許されない。
だから草が伸びるこの季節は草刈に追われることになる。主は今日も草を刈った。今シーズンもう何度この場所の草を刈ったか数えられない。
田舎で暮らすにはそれなりに大変ですよ。