4 装備品 食 ~野宿と自炊をしながらの自転車旅指南~ | 迷った時は旅に出ろ ~自転車日本一周(完)~

もくじ

1 旅の前に

2 トレーニング、事前知識

3 装備品~衣~

4 装備品~食~

5 装備品~住~

6 野宿のすすめ

7 自転車の装備

8 その他役立ったもの

9 旅の進め方

10 さいごに

4 装備品~食~


4-1 自炊道具

コッヘル・・・調理器具。コッフェルとも呼ぶ。チタンは軽量で熱いものを入れても口が熱くなりにくいが高価。アルミは熱いものを入れると口をつけられないほど熱くなるが炊飯向きで安価。チタンより変形しやすい。ステンレスは比較的安価だが重いくて熱い。よって内面を焦げ付きにくいようコーティングしてあるアルミ製のものを選択するのがいいと思います。1つでもいいけれど、2セットを重ねて運べるものだと料理に幅も出ますね。(旅で出会った人と一緒に食事にする時にありがたがられる。)縦長のものより、底が広いもののほうが熱効率はいいはずです。
シェラカップ・・・オリジナルはシエラクラブが作ったシエラクラブカップ。それ以外はざっくり言えば模倣品になるけど、各メーカーによって使い勝手は様々。使い方も様々で、直接火にかけることができることを生かしてスープやコーヒーだけではなく簡単な調理もできます。お酒を分けてもらったり、スープをすくったり、湧水を飲んだりするのに使うこともでき、結構重宝しました。熱いものを飲むことを踏まえ、ここはチタンのものを選択して正解でした。

ナイフ・・・十徳ナイフのも悪くないけど、使用頻度も高いので自炊用に専用のナイフを用意するといいと思います。私は折りたたみのものを買って時折研いで使っていました。1500円くらいのだったかな。




旅人が集まるとこうなります。

4-2 バーナー

 これもたくさんあって迷うし、結構高かったりもしてため息が出てしまいます。軽量、コンパクトのものであれば登山用品を探すといいでしょう。恐らく多くは「キャンピングガス」と呼ばれるものを接続するタイプになるのですが、SOTO社等からはカセットガスを直接接続できるものもあってこれだとランニングコストが抑えられます。安定性を求めるのであれば分離型がいいですね。カセットガスは寒いと出力が弱くなるので、そんな時期は寝る時にガス缶と一緒に寝ていました。
 また、ホワイトガソリンを使うバーナーもあります。燃料はガソリンスタンドで購入することになるが売ってくれないこともあるらしい…。ガソリンバーナーは火力もあって、グループ旅のときは重宝するでしょう。
 裏技、というほどでもないですが、世の中にはカセットガスからキャンピングガスタイプのバーナーへと接続できるアダプタが様々存在します。ただし、事故の補償は無いので注意。私はこれを購入し、コストを抑えつつたびをしました。カセットガスであれば100均に行くと1本単位で購入できます。Amazonには中国製のバーナーやアダプタが安く売られていて入手しやすいですね。短期間ならばそれで十分かな。

 旅人の中にはアルコール燃料を使う旅人もいました。燃料用アルコールは多くの薬局で売られており、火力こそないが静かでシンプルなのがいいですね。私は趣味で空き缶を使ったアルコールストーブを作ったりもしています。1、2泊程度の旅であればガスバーナーに比べ軽量化できていいです。


4-3 調味料

 油、塩コショウ、醤油があればとりあえず何とかなる。いずれも小さなサイズのものが売られていますね。油はマヨネーズに置き換えてもいい。パンに塗っても使えるし、いざって時はそのまま吸えばエネルギー補給にもなるし。

 私は唐辛子やニンニク(チップorパウダー)なども持っていたので料理に幅も出ました。味噌汁に豚肉、ごま油、ニンニクと唐辛子を入れて豚汁っぽくして食べるのも好きだったなー。

 朝はパン派だったのでジャムやピーナッツクリームなんかも持っていました。斜めにならないように運べば糖度も高いため常温でも問題なく保管、消費し切れました。


4-4 自炊関連で便利だったもの

卵焼き用フライパン・・・フッ素コーティングにより汚れがすぐ落ちるし焦げ付かない。パンを焼いたり、焼きそば、パスタ、野菜炒めなどを調理。四角いので収まりもいい。取っ手は外し、代わりに木の棒を削って取っ手にして収納時は外していた。 炒め物はせず、食材を炙って楽しむのが好きなら焼き網でもいいかもしれない。

牛乳パック・・・飲み終わったパックを開いてまな板に。しばらく使ったら処分。最初の頃は極薄のまな板をいいサイズにカットし、さらに筋を入れて半分に折って使用していたが、最終的に牛乳パックでいいや、となった。

ガス台用油はね防止の紙やアルミの板・・・100均に売っているものを切ったり折ったりして風防にしていた。軽量なのがいい。

小さいペットボトル・・・これはR-1 とかBiFixのような乳酸飲料のボトル100ml前後のものを指します。軽量で液体も運べるので私は油用に使っていて、なくなってきたら宿泊先や旅人にに分けてもらったりして使っていました。油にはちょっとごま油を入れるとうまみUPします。


風よけに。バーナーの下にあるのがアダプタ。

4-5 水

 考え方次第かもしれないが、私は日本の多くの水道の水は飲める。と考えています。危険かどうかは雰囲気&味やにおいで判断。ってことでトイレの手洗い用蛇口の水でも飲むことはよくありました。

 持ち運んでいた水の量はペットボトル2本分くらいと、あとは状況によって折りたたみできるウォーターバッグに必要量入れていました。ただ、日本は水に恵まれた国のようで、そこまで困ることはなかったかな。少なくなってきたら公園とかで給水しながら走りました。一般宅で分けてもらったこともあります。峠越え前には必ず備えるように注意はしていました。


4-6 食器を洗う

 できる限りきれいに食べるのがまずは基本。コッヘルにこびりついたご飯はスープや水(もしくはお湯)を入れてふやかしてきれいに食べきる。それでも残ったらまずはトイレットペーパーやウェットティッシュでふき取る。残った汚れを洗い流せば洗剤はいらないです。最後にもう一度ウェットティッシュでふき取ればOK。消毒も兼ねています。水が無い時はもうそのままにして、翌日水があるところで洗えばいいんです。


余談になりますが、ご飯を炊く時に重りとしてレトルトカレーなんかを乗せて炊いていました。こうするとカレーも温まり、一石二鳥。各地のスーパーも独特の地域性があり、珍しい食材を調理するのも楽しみの一つでしたね。自炊といっても、本格的にすることもあればインスタント麺等で済ませることもあります。水が無くても食べられるもの、もしくは少量の水でも食べられるものを何か持つようにして備えていました。

敷物があると何かと使えます。 半透明なのが薄いまな板ですね。収納に合わせてカットしてあります。 卵を買ってみてどうしようか悩んだ日です。

4-7 食材のやりくり

 当然、冷蔵庫がないので食材のやりくりは悩みます。私は保冷バッグを持っていて、食材は基本的にそこへまとめていました。食材の種類や購入時期、時間帯によってはスーパーで氷をもらって保冷しながら移動しました。とはいえ基本的に常温でもつ野菜を1~3日以内に使い切る、といった生活でした。これは経験しながらじゃないと難しいかもしれませんね。多少高くても使い切れる量で購入します。
 どんな料理をしていたの?と聞かれることもあり、旅が終わってから表にまとめたものがあるので参考にしてください。いつも走りながら今ある材料を思い出し、何を作ろうかなんて考えていました。

見れるだろうか。 次回:5 装備品~住~