イスラム金融入門 | 新書野郎

イスラム金融入門

イスラム金融入門―世界マネーの新潮流 (幻冬舎新書 か 5-2)イスラム金融入門―世界マネーの新潮流 (幻冬舎新書 か 5-2)
門倉 貴史

幻冬舎 2008-05
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イスラム金融の本も最近やたら出ている様な気がするのだが、遂に門倉も手を出してきたか。幻冬舎は二冊目なんだな。香山リカは反日があるから、岩波新書にも進出できたけど、門倉は岩波、中公の新書名門二社からはお呼びがかかることはないかな。イスラム金融だけではネタ不足なのか、イスラム諸国経済を各国毎に解説したり、最後には得意のBRICsネタで頁を埋めてしまったりしているのだが、これはイスラム金融の投資先として有望ですよということらしい。そんなものを日本語で言っても意味がないのだが、さすがに「非現場派」だけあって、現場の人間が実践的に書くものが多かったこれまでのイスラム金融ものよりは読みやすいのかもしれない。しかし、シュミレーションの登場人物はは幻冬舎新書の前著と同じににたらしく、36歳と31歳の若夫婦(子ども無し?)の家に22歳のマレーシア人留学生がホームステイしているという設定。有り得ないこともないんだろうが、ちょっと現実感がないシチュエーションではある。このマレーシア人留学生がイスラム金融のシステムを指南する訳だが、日本に来るマレー系の留学生がこんなにイスラム金融に精通してるのかな。マレー系は理系がほとんども聞くのだが。ヒスパニックがイスラム教に改宗する動きが多くなっているというのも初耳だが、門倉本に細かいツッコミはしないのがお約束。
★★