こんぴらさん修験の杜 | バーズアイ香川のブログ

こんぴらさん修験の杜

修験1(天狗の霊験が生まれた杜)

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象頭山、龍雲

こんぴらさんに参詣する人は、ふつう金刀比羅宮を守っているという金剛坊こと厳魂彦命が祀られている奥の院(奥社)に参詣した後、引き返します。ここまで登るのも大変なのですが、実は、その脇には頂上まで続く登山道があります。

こんぴらさんは、山の外から社殿が見えないくらいの、日本でも有数の鎮守の杜に被われています。この杜はシイやクスなどの照葉樹からなっており、昼なお暗い鬱蒼とした杜です。登山道は、そんな杜を体験できる今では大変貴重な道です。


龍王社と葵の滝(バーズアイ・香川より:click)

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こんぴらさんの鬱蒼とした杜をぬける登山道を、奥の院から少し進むと、なんと滝があるのです。普段は僅かに水が流れ出ている程度ですが、標高500メートル少々の山にしてはとても立派な滝です。

そこからさらに、頂上を目指して登って行くと、弘法大師の雨乞いに因んだ青龍大権現を祀る龍王社があります。その屋根瓦にはこんぴらさんのマークが印されています。お社がたつ噴気孔跡と呼ばれる場所は、雨が降ると池になり、初夏にはカキツバタが咲きます。この社はこんぴらさんよりも古いそうです。

象頭山のこうした山道は、今では、誰もがハイキングとして楽しめる登山道になっていますが、もともと修験者の修行の場だったと言われます。13世紀にこの近くを訪れた修行僧が「滝寺」の記述を残していますが、ひょっとしたらこの滝のことかもしれません。

修行の場としては、初心者用だったのかもしれませんが、こんぴらさんの修行の場を体験するには格好の場所といえます。