旅もそろそろ後半戦に入ります。
今日はもっぱら日高本線にターゲットを絞り、とりあえず苫小牧まで行きます。通勤路線のイメージが強い千歳線ですが、711系に乗れたので、それだけでテンションは高まります。
苫小牧で日高本線に乗り換えます。ここも今は40系が活躍しています。
室蘭本線と別れると、いよいよ何もない茫漠とした大地の中を悠然と列車が走ります。付近一帯に広がる勇払原野で、平らな大地がまるで海のように広がる北海道ならではのスケールに、ただただ圧倒されてしまいます。
しばらくすると、今度は荒れ狂う太平洋が車窓ギリギリまで近づいてきます。その勢いは、波しぶきが線路にまで押し寄せる程で、海の迫力がこれ程までに身近に感じられる路線もそうそうあるわけではありません。
沿線に牧場が多いのもこの路線の大きな特徴。何しろ「サラブレッド路線」と呼ばれるくらいですから。
以前は「貨車駅」だった節婦は、新しい駅舎に建て替わっていました。ここは「貨車駅」としては初めて駅寝した駅で、改めて「貨車駅」の寝心地の良さに感動すら覚えたほどでした。若かりし日の懐かしい思い出ですね。
全線の中心付近に位置する静内は、沿線では最も要となる駅で、売店や飲食店も営業する大きな駅舎が特徴です。列車の行き違いを兼ねて、ここで18分間の停車。コーヒーを飲んだり、外の様子を見に行ったりと、一息入れるには絶好のタイミングとなり得ます。
それから先も、ドドーンと広がる大海原。本当に恐いくらい車窓ギリギリまで近づいてきます。
そして至る所、馬、馬、馬。まるで牧場の中にレールが敷かれているみたいです。
まさに牧場と海の繰り返し。これが日高本線の特徴でしょうか。
苫小牧を出てから3時間余り、ようやく終点の様似に着きました。レールはここでぷっつりと途切れ、終着駅ならではの哀愁が漂っています。
列車から降りた人の大半は、えりも岬へ行くバスに乗り換えたようです。でも自分は過去に何度も訪れたことがあるので、今回はパス。
同じ路線をそっくり折り返し、ということもあって、ついつい熟睡。終点の苫小牧までひたすら眠っていたようです。でもこういうのも悪くないかも。
苫小牧では時間があったので駅前をブラブラしてみると、随分と低価格のお店を発見。イクラ丼にソバや刺身も付いて、これで720円という衝撃プライスのイクラ定食につられ、ついつい注文してしまいました。他にも、しょうが焼き定食やとんかつ定食等が525円と、驚きの安さのメニューが多数。これからもちょくちょく利用させてもらいたいです。
苫小牧から乗った東室蘭行は、国鉄タイプの711系。残念ながら今度の10月のダイヤ改正で、苫小牧地区からは引退らしいです。最後の走りっぷりをしっかりと目に焼き付けておきたいものですね。
というわけで、ボックス席より複線電化の走りを堪能。今度も窓を全開にしているので、受ける風の強さは半端ないです。気持ちいい~。
東室蘭からはさらに長万部行に乗り換え。車両は富良野線で使われているのとほぼ同系列のキハ150。こちらは上窓部分が少しだけ開けられるようになっていますが、基本的に風を受けながらの走行は楽しめません。ちょっと惜しいかも。
2両編成の列車は、帰宅の高校生でかなり混み合っています。窮屈な思いはありますが、でもこれだけの利用者が居る現状を思うと、ホッとした想いになるのもまた事実です。
陽もとっぷりと暮れた長万部に到着。今夜はここに宿を取りました。
札幌 6:48 → 7:19 千歳 7:26 → 7:52 苫小牧 8:03 → 11:19 様似 12:09 → 15:22 苫小牧 16:26 → 17:28 東室蘭 17:35 → 19:28 長万部
★★★--- 再度お知らせ ---★★★
9月28日(金)午後7時30分~午後8時43分(関東・長野・山梨)
NHK総合テレビ 『達人おすすめ ネオ鉄道旅へ出発進行!』 にナマ出演します。
http://www.nhk.or.jp/shutoken/special/
どうぞよろしく。