切符の期限もラスト一日となりました。
早起きして会津若松を5時59分に出る只見線の会津川口行に乗ります。JR線では最後まで残ったタブレット閉塞が、とうとう今日で終わりとなるため、どうしてもそれを見届けたくて、最後にここへ寄ることにしました。同じ目的の人も結構いるみたいで、早朝にも関わらず会津川口行はそこそこの乗車率となっています。
まずは最初のタブレット扱い駅、会津坂下に到着です。ここから只見まで(土砂崩れのため現在は会津川口)がタブレット閉塞となります。ホームや跨線橋にはその様子をカメラに収めようと既に多くの人が集まっています。
かつては全国どこでも当たり前のように見られた赤い閉塞機ですが、JR線で現役なのは、もうここ只見線のみとなってしまいました。しかしそれも今日限りで御役御免となります。
操作の手順から、列車交換の場合は後着先発が基本となるため、こちら側が先に到着となる会津坂下では、対向列車でのタブレットのやり取りが済んだ後の発車となります。そのため、その様子を一部始終見届けることが可能です。
もちろん走行中は車窓も堪能。車両は窓の開く40系2両編成で、一昨日までの北海道を思い起こさせます。
行き違いとなる会津宮下でもこちら側が先の到着のため、タブレットの交換風景をつぶさに観察できます。明日からも同じ時刻に列車はやって来ますが、さぞかしシンプルな発着風景になるのでしょう。
その後も只見川に沿った風光明媚な車窓を堪能。
会津川口に到着です。この先は土砂崩れにより不通になっているため、現在はここが終点です。早期の復旧が望まれます。
この先は不通のため、タブレット閉塞もここ会津川口までです。最後にしっかりと受け渡しシーンを見届け、会津川口から折り返します。
再び会津宮下です。今度も列車の行き違いがあり、こちらが先着し15分間の停車。まずはここまでのタブレットが運転士から駅員に渡されます。
ホームにはタブレットの交換風景をカメラに収めようと大勢のテツの皆様が。半年前の久留里線を思い出します。
会津川口行の列車が到着し、運転士と駅員との間でタブレットの受け渡しがなされます。
下り列車を見送った後、すかさず上りホームへと移動し、運転士にタブレットを手渡し、会津若松行も発車となります。
会津坂下では運転士からタブレットを受け取るのみ。これで一連の“儀式”は終わりです。
午前中は肌寒かった気候も、午後は汗ばむほどの陽気となり、窓を全開にして外気を取り入れてみました。やっぱりこれぞ旅の醍醐味。
会津若松に戻って来ました。もうタブレット交換は見られなくなるけど、とっても魅力的な路線であることには変わりないから、不通区間が開通した暁にはまた乗りに来たいですね。
この後、団臨で「ありがとう只見線タブレット号」が運転されるみたいです。これはこれで楽しそう。路線が廃止されるわけではなく、いわゆる悲しいイベントというわけではないので、気が楽ですね。
会津若松からは郡山行の快速列車に乗り、只見線を後にします。空いているセミクロス仕様の719系なので、旅情たっぷりです。
しばし車窓を堪能。高原地帯をひた走ります。
郡山に着きました。ここからはまた701系のロングシート。
これではほとんど旅情を感じませんね。
白河を過ぎたあたりでだいぶ空きました。でも「18シーズン」ならずっとギッシリ状態が続くのでしょう。
黒磯に着きました。ここまで来ると、帰って来たといった気がします。
そして宇都宮から湘南新宿ラインに乗り換え。長かった旅もやっと終わりを迎えました。一週間もの間、こんなにも乗り回して鉄道の運賃はたったの1万円なんて、何だか申し訳ない思いです。でも旅ってホント、素晴らしい。
会津若松 5:59 → 8:02 会津川口 8:30 → 10:38 会津若松 11:11 → 12:14 郡山 13:20 → 14:23 黒磯 14:40 → 15:31 宇都宮 15:38 → 17:20 渋谷