順天堂大学が筑波大学を破りアミノ杯制覇!!(その2) | Purely Belter

順天堂大学が筑波大学を破りアミノ杯制覇!!(その2)

■下馬評通り決勝までコマを進めた筑波大学
昨年の全日本大学サッカー選手権大会を制し、今季もリーグ戦の前期を1位で終えた筑波大学。メンバーの大半が昨季の躍進を支えたメンバーで、今大会も優勝候補の筆頭に挙げられていました。

筑波大学は、1回戦から選手を上手くローテーションさせながら勝ち進んできました。昨日行われた準決勝の法政大学との一戦は、前半から多くのチャンスを作るもゴールが生まれず。しかし、後半31分に法政大学のゴールをこじ開け、苦しみながらも決勝進出を決めました。

筑波大学のスタメンは以下の通り。GKは森本泰介、DFは会津雄生、山川哲史、竹中広大、加藤潤。MFは永満凌、鈴木徳真、近藤太、村松遼。FWは北川柊斗と長澤皓祐の2トップとなりました。ベンチにはGK大川圭為、DF浅岡大貴、小笠原佳祐、鈴木大誠、MF野口航、戸嶋祥郎、高嶺朋樹、西澤健太、FW中野誠也が入りました。

筑波大学はスタメン全員が入れ替わりました。元U-18日本代表GK阿部航斗選手、準決勝で決勝ゴールを決めたMF三苫薫選手はベンチ外となっています。また、天皇杯でゴールを決めた中野選手、準決勝で多くの決定機を演出した西澤選手はベンチから出場を待ちます。

■順天堂大学は危なげなく勝ち進んでの決勝進出
筑波大学に注目が集まりますが、順天堂大学も非常に良いチームです。昨季はリーグ4位、今季も筑波大学に次ぐ2位で前期を折り返しました。筑波大学との勝点差は4、まだまだ後半戦で逆転できる差です。

順天堂大学は、1回戦から危なげない戦いで決勝までコマを進めました。激戦だったのは準々決勝の明治大学体育会サッカー部との一戦でした。前半に先制を許しましたが、後半42分に同点ゴールを奪うと、後半ロスタイムに逆転ゴールを決めて、見事総理大臣杯出場の切符を勝ち取りました。

順天堂大学のスタメンは以下の通り。GKは佐藤久弥、DFは柳澤亘、松村航太、三国スティビアエブス、毛利駿也。MFは原田鉄平、石上輝、名古新太郎、米田隼也。FWは松島奨真と旗手怜央の2トップとなりました。ベンチにはGK佐久間幸一、DF堀池亮介、長田健、尾崎駿大、MF新里涼、津島孝至、鈴木啓太郎、大谷京平、FW浮田健誠が入りました。

順天堂大学は、準決勝とほぼ同じメンバー構成となりました。唯一の変更点はトップ。浮田選手に代わり、松島選手が入りました。三国選手は、昨年の全国高校サッカー選手権大会での活躍が記憶に新しいところ。青森山田高等学校サッカー部では左サイドバックを務めていましたが、この試合ではセンターバックで起用されました。また、ベンチに入った堀池選手は、チームを指揮する堀池巧監督の二男です。

■前後半にゴールを奪った順天堂大学がアミノ杯初制覇!!
試合は、両チームとも慎重な入りを見せました。最終ラインではボールを持つことができましたが、ボールが自陣に入ってくると素早くプレスをかけて深くへの侵入を許しませんでした。DFラインから長いボールが入ることもありましたが、GKやDFがしっかりと対処していました。

なかなか決定的な場面がありませんでしたが、38分に試合が動きます。米田選手が右サイドでボールを持つと、一人を交わして旗手選手へパス。米田選手は中央へ走り旗手選手からのリターンを受けると、右足でシュートを放ち、順天堂大学が先制ゴールを奪いました。準決勝でもゴールを決めた米田選手は、これが今大会2ゴール目となりました。

後半も長く膠着状態が続きましたが、45分に試合を決定付けるゴールが生まれました。米田選手のスルーパスに反応した名古選手がネットを揺らして2-0と順天堂大学がリードを広げました。試合はこのまま終了。0-2で順天堂大学が勝利し、「アミノバイタル」カップ初優勝を飾りました。

連戦の疲労、そして決勝戦ということもあり、シュートシーンは少なく、少し単調なゲームとなりました。順天堂大学は筑波大学を相手にしっかりとした守備から入り、多くの選手が攻撃にも顔を出していました。2試合連続でほぼ同じメンバーながら、選手たちは90分タフに戦い、見事優勝を勝ち取りました。

■優勝を逃した筑波大学…天皇杯のメンバーは!?
優勝を逃した筑波大学は、関東第2代表として総理大臣杯に出場することとなりました。今回2試合観ることができましたが、些か期待外れではありました。試合ごとにメンバーを入れ替えながら試合に臨んだため、本来の筑波大学の強さではなかったのかもしれません。

筑波大学は12日に天皇杯3回戦でアビスパ福岡と対戦します。1回戦ではJ3のY.S.C.C.横浜に1-2、2回戦ではJ1のベガルタ仙台に2-3で勝利し、3回戦までコマを進めました。次はJ2で2位を相手に戦うこととなります。Jリーグ全てのカテゴリーから勝利することはできるでしょうか。

今回は多くのメンバーを起用していましたが、天皇杯のメンバーを見る限り、「アミノバイタル」カップの2回戦に出場したメンバーが、筑波大学のベストメンバーに近いのでしょう。GKには阿部選手が入り、会津選手+小笠原選手+鈴木(大)選手+野口選手のバック4、中盤は戸嶋選手と三苫選手がサイドに入り、中央に鈴木(徳)選手と高嶺選手、2トップは北川選手と中野選手のコンビになると予想します。

筑波大学の選手は個々の技術が高く、特に攻撃陣は個人で状況を打開することができる選手が揃います。北川選手と中野選手は決定力があり、中盤の西澤選手は前を向くと決定的なパスを出すことができます。また、三苫選手も仙台から2ゴールを挙げるなど、決定的な仕事をすることができます。

一方で、守備面は穴があるように思えます。準決勝では中盤でのボールロストがありましたし、この試合でも守備は少し難がありました。たとえば中盤の選手が前線へ顔を出すと捕まえ切れないシーンがありましたし、一人が抜かれて誰かがカバーに入ると、マークがズレてピンチを招くこともありました。アビスパの中盤は技術の高い選手が揃っていますし、アタッカー陣も強力です。筑波大学がどのように修正するのか、注目です。

惜しくもアミノ杯準優勝に終わった筑波大学。次は天皇杯の戦いが待っている!!


 にほんブログ村 サッカーブログへ