マラストーニよ再び | BI・CI・CLASSICAのブログ

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BI CI CLASSICA~ イタリア語で「旧い自転車」を意味する。
旧き良きヴィンテージ・ロードの世界観をイタリア人オーナー
VELATIの思想、言葉を通して伝えていきます。

皆さん

 

こんにちは!

 

Alexです!

 

facebookでも告知させていただきましたが、

 

新しいホームぺージを立ち上げちゃいました!

 

新・ホームページはこちらから

 

新しく、オンラインストアや、ギャラリーなどありますので、

 

是非チェックしてみてください!

 

さて、そのホームページのトップ画面にですが

 

青いマラストーニの写真が...

 

気になった方もいるんじゃないでしょうか。

 

そして背景にはブンブン回っているクランクの動画

 

これも気になりますよね。

 

 

 

そうです!このマラストーニです!

 

またかよとか言わないでくださいね、

 

もうビチクラシカと言えばマラストーニ。

 

そうなってますから!笑

 

今までも散々マラストーニを称えてきましたし、

 

これからももちろん称え続けます!

 

僕が最初にビチクラシカを手伝い始めた時、

 

店に3台もあったマラストーニの内の1台がこれです。

 

 

最初、この美しさに惚れ惚れしました。

 

店にある中で正直一番美しいと思いました。

 

しかし、その美しさの裏には大変な苦労があったのです。

 

ヴェラーティは5年ほど前に手に入れ、

 

レストアは3年ほど前に自らの手で始めました。

 

デカールは綺麗な状態でしたが、

 

塗装はボロボロ。

 

どうにかしてデカールは残し、塗装を剥離しなければなりません。

 

そこで、マスキングを切り、丁寧にデカールの上に貼りました。

 

そして、デカールの周りの塗装を丁寧に剥離しました。

 

これだけで気の遠くなる作業です。

 

しかし、長い時間をかけてこの作業をしていくと、

 

自然とフレームのディテールを吟味することになります。

 

改めてマラストーニのフレームの美しさに触れなおすことができたそうです。

 

特に塗装を剥離し、金属が剝き出しの裸の状態、

 

この状態が職人の腕と魂が一番現れる状態です。

 

普段、ビルダーの仕事はフレームの製作であって、

 

塗装は行いません。

 

もちろん、指示などはしますが、

 

ビルダーの手では行われないのです。

 

よって、塗装を行う前までがビルダーの純粋な作品と言えるのではないでしょうか。

 

その化粧やごまかしの効かない状態をじっくり覗いてこそ、

 

ビルダーの真の腕、魂が見えてくる。

 

そうビチクラシカは考えます。

 

 

剥離したフレームはマスキングを付けたまま

 

塗装に出されます。

 

ここでも神経質になる必要があります。

 

元の色と限りなく同じ色に近づける必要があるからです。

 

一部の塗装がオリジナルのままですので、

 

そことの色が違えば違和感があります。

 

塗装が終わりマスキングを剥がすことも慎重に行わなければなりません、

 

古いデカールがマスキングの粘着力に負け、剝がれてしまう可能性があるからです。

 

これも、そわそわする作業が続きます。

 

 

↑懸念していた通り、

 

コロンバスのデカールが惜しくも剥がれてしまいました。

 

しかし、他のデカールに関しては問題なし、

 

デカールも塗装も満足のいく結果に。

 

 

いざ、フレームが完成して、パーツを組んでいきましたが、

 

ヴェラーティは敢えて中途半端に組まれた状態で店においていました。

 

完全に組んでしまうと、

 

すぐに目を付けられ売れてしまうかもしれないからです。

 

ヴェラーティはこのフレーム以外にも、

 

多くの自転車で同じことをしていました。

 

もう売ってもいいという心の準備ができるまでは売りたくない。

 

ヴェラーティはどの自転車に関してもそんな気持ちなのです。

 

普通の店でしたら、いかに売れるか考えを練りに練って

 

広告を掲げ、商品を勧め、売り上げを上げて行きますが、

 

いかに売れないように考えながら営業している自転車店、

 

(自転車店に関わらずですが)

 

ここ以外にありますか!?

 

私は知りません!笑

 

なので、うちで自転車を買うことを決めたとき、

 

ヴェラーティは時に悲しげな顔を見せますが、

 

決して悪気があるわけではなく、

 

喜ばしさと、寂しさの葛藤が毎度、

 

彼の中では繰り広げられているということなのです!

 

自転車を売るときに嫁に出すとはよく言ったもので、

 

まさしく、娘を嫁に出す父親の気持ちなのです!!

 

ですので、たまには、

 

娘の元気な姿を見せに来ていただければ喜ぶと思いますよ!

 

 

話が脱線してしまいましたが、マラストーニの紹介に戻りますと、

 

 

クランクは当時、軽量パーツを作っていたOMAS

 

チタン製のBBの性能が良く、

 

これが、気持ちいいほど

 

くるくる回ってくれます。

 

あまりにも気持ちいいので

 

動画を撮って、Facebook、インスタホームページなど

 

いろんなところに乗せちゃってます。

 

 

カンパのキャリパーはボルトが軽量パーツに変わっています。

 

刻印がないのでどこのメーカーかは定かではありませんが、

 

F.B.ボローニャ、ROTO もしくは OMAS のいずれかだと思われます。

 

これはただ入れ替えるだけではなく、実は

 

ボルトを入れるために穴を広げ、加工する必要があるのです。

 

そう、抜いて、差し替えるだけじゃないんです。

 

 

FDは98年の貴重な四つ穴。

 

なかなかのレアものですね。

 

 

チェーンも特殊で、エベレストのスーパーレジェッラ

 

という軽量チェーンがついています。

 

 

ブレーキワイヤーはメッシュ柄が特徴の

 

60年代タイプのケーブルを使っています。

 

実はこのケーブル、オンラインストアで販売しております。

 

オンラインストアには新しいウェブサイトから行けます。

↓↓

https://www.biciclassicashop.com/

(隙あらば新規サイトの宣伝、本日3度目をお許しください。笑)

 

 

ステムは3TTTで

 

マラストーニの刻印入り

 

 

ヌーボレコードのRD

 

 

レコードハブにNISIのリム。

 

 

大変な作業を経て、

 

輝きを取り戻したマラストーニですが、

 

ここまでの手間と作業と時間。

 

もう二度とやらないね、

 

とヴェラーティは言っていました。

 

只、

 

年々、マラストーニが回ってこなくなってきました。

 

マラストーニに限らずどの自転車も

 

少なくなっていくのを感じます。

 

 

そんな中、このように手間を掛けても

 

レストアし、

 

またこれからの何十年も

 

使えていけるようにしていきたいですね。

 

CIAO!

 

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