紅葉は儚く、自転車は永く | BI・CI・CLASSICAのブログ

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BI CI CLASSICA~ イタリア語で「旧い自転車」を意味する。
旧き良きヴィンテージ・ロードの世界観をイタリア人オーナー
VELATIの思想、言葉を通して伝えていきます。

みなさん

 

こんにちは!

 

ALEXです!

 

夏の暑さも過ぎ去り、

 

本格的に秋がやってきましたね。

 

食欲、物欲、睡眠欲?

 

いろんな欲の秋ですが、

 

このブログをご覧の方々は

 

物欲は物欲でも

 

自転車欲に悩まされる季節ではないでしょうか。

 

そんな時期、

 

ビチクラシカに足を踏み入れた日にはもう大変ですね。

 

いや、秋によらず年中悩まされている方も…?笑

 

そんな秋の季節の紅葉にもあうこんな自転車の紹介です。

 

(CASATI 80年代 540㎝)

 

紅色に黄色のタッチで秋にピッタリ。

 

そう、カザーティです。

 

CASATIの自転車の特徴の多くが出ていて

 

非常に面白い自転車です。

 

 

CASATIは創立1920年に

 

ピエトロ・カザーティによって創立された

 

歴史あるメーカーです。

 

このフレームは息子であり、2代目の

 

ジャンニ・カザーティによって作られました。

 

フレームには彼のサインも入っています。

 

 

CASATIさんの性格を一言で表すと

 

チャレンジャー。

 

エアロ思考が始まり、

 

ワイヤーの中通しなども先駆けて取り入れ、

 

新しいものにはどんどん挑戦する。

 

そんな人物です。

 

 

上の写真で分かるように、

 

ブレーキのみではなく、

 

シフトワイヤーもすべてが中通し。

 

普通、ブレーキワイヤーはアウターごと中通しするが、

 

これは、インナーのみの中通し。

 

シフトワイヤーはWレバーのところから中通し。

 

おかげでここまで美しい自転車なのですが、

 

ワイヤーを通したヴェラーティは

 

「見た目は良くても、ワイヤーの取り付けは大変なんだから。

 

ほんまにカザーティはクレイジーなことするわー」

 

なんて言ってました。

 

 

↑こんな感じで中に穴が開いているのも、

 

指をいれてケーブルを通しやすくするため?

 

 

綺麗な塗装は当時のものそのまま

 

すごくいい状態で残っていました。

 

コンポはスーパーレコードで組んでいますが、

 

なぜかヘッドはカンパのピスト用? 不思議。

 

 

実はヴェラーティは、

 

CASATIとは古くからの知り合いであり、

 

彼がまだ、あまり知られていなかったころから

 

ヴェラーティの所属チームのスポンサーだったそうです。

 

4年ほど前、すっかり名の知れ渡った彼に

 

会いに行った動画がこちらです。

 

 

 

 

熱く説明している内容は、

 

ヘッドチューブとヘッドパーツが一体型で

 

同じパイプからできているとのこと。

 

父のCasatiが作った物で、

 

特別な機械で作るそう。

 

動画の中では、もうその機械は捨てちゃったって言われて、

 

ヴェラーティも残念な顔。

 

もう、作ることのできないフレーム。

 

しかもこの動画のフレーム、

 

工房に残ってる唯一の彼の父が作ったフレームで

 

絶対に誰にも手渡すことが出来ないそうです。

 

なるほど、彼の革新的な思考は父から受け継がれたものだったのですね。

 

 

 

動画で見ていただいた彼が、80年代に作った

 

美しい自転車が

 

美しい状態で残っている。

 

これからも大事に乗り継がれて行ってほしいです。

 

ではまた

 

CIAO!

 

 

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