戦略的な資金調達 3 銀行融資からの転換
1月14日
戦略的な資金調達 2銀行取引の多様化 では銀行取引の多様化について書きました。
でも、会社が急成長する時、銀行取引をいくら多様化しても、資金ニーズに追いつかないという状況はよく起きる現象です。
なぜかというと、銀行(信金、信組、政府系金融機関含む)は、過去の実績から割り出される常識的な成長以上の資金ニーズに対応することはできないように、監督官庁から管理されているからです。
もう少し具体的に書くと、売上高が前年対比10%増程度の資金ニーズには対応できても、売上高が2倍増3倍増のような急成長をする会社の資金ニーズには対応できないのです。
確かに倍倍ゲームのような急成長する会社の破綻リスクが低くないことは理解できます。
社内ガバナンスが確立する前に規模だけ大きくなる懸念が高いわけですから、確かに何が起きるか分からないということも理解できます。
でも、急成長する会社はいくらでも存在します。
特に、同業他社とは次元が違うような優位点や強みを持つ商品やサービスを提供する会社は、創業期から数年間の間は急成長することはよくあることです。
ところが、ほとんどの場合、この急成長からさらに発展し中堅企業になろうとする時、問題になるのが資金調達です。
これはあなたにも経験あるかもしれませんし、あなたのお知り合いの会社でも、ここで資金があればもっと大きくなれるのにということはよくあることです。
こんなとき、いくら別の銀行に打診しても、画期的な資金調達が可能になることはまずありません。
重複しますが、銀行にとって、このような急成長する会社は好ましい存在ではないからです。
ここで、この状況に対応する資金調達を可能にするために必要なのは、戦略的に、自社の企業与信を前提とした資金調達、言い換えれば銀行からの融資ですが、この銀行融資から発想を転換して、銀行に頼らない資金調達を検討しなければならないのです。
急成長する会社が一番必要なのは、急成長する受注や売上予測に対応する仕入資金の調達です。
銀行の頼らない仕入資金の調達については、このブログでは何度も取り上げてきました。
ぜひ次の記事をご一読いただきたいと思います。
中小企業の資金調達 24 取引銀行に融資を断られたら 12 仕入資金調達①
中小企業の資金調達 25 取引銀行に融資を断られたら 13 仕入資金調達②
中小企業の資金調達 26 取引銀行に融資を断られたら 14 仕入資金調達③
中小企業の資金調達 27 取引銀行に融資を断られたら 15 仕入資金調達④
次回はこれらの記事を元に話を展開していきますので、ぜひこの記事をご一読ください。