アメリカをダメにしたウォール街は他山の石ではない
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11月25日
次の記事はニューズウィークのアジアはオバマに見向きもしなかった と言う記事です。
ぜひ、お読みいただきたいと思います。特に赤字の部分を・・・。
今回の悲惨な旅で浮かび上がったのは、30年間に渡るウォール街のお祭り騒ぎの代償をアメリカが今になって払わされているという事実だ。経済危機の際に金融業界に注入された巨額の公的資金について、ウォール街からは「返済は済ませたのだから口を出すな」という勝手な言い分がたびたび聞こえてくる。まるで、経済危機がもたらした甚大な被害に対して、自分たちには責任がないような言い草だ。
アメリカ国民は明確に反論すべきだ。「ふざけるな!」と。
怒りの理由は、資本保証や超低金利など見えない補助金も含めた巨額の公的資金が金融業界に注入されたことだけではない。経済危機がアメリカにもたらした真のダメージは、さらに根深いところにある。ウォール街が30年間に渡って全米に撒き散らしてきた利己的なイデオロギーこそ、アメリカが窮地に陥った原因だ。
ウォール街の経済モデルが生み出した最悪の事態は、08~09年の金融危機だけではない。米経済の長期的な衰退も、ウォール街型経済が引き起こしたものだ。
ウォール街のイデオロギーには、4つの重要要素がある。金融サービスの完全自由化、富裕層や法人の限界税率の大幅な引き下げ、インフラ整備や教育を含むあらゆる分野における政府の社会的投資の大幅削減、そして政府の給付金制度の縮小を最低限にとどめることだ(削減の政治的コストが大きすぎるため)。
この路線を追求した結果、アメリカは最悪の事態に陥った。経済バブルと巨額の赤字、競争力低下、不均衡な所得分布、自国の借金返済のための外国資本への依存......。
この赤字の部分ってどこかで見たような聞いたような話と思いませんか?
まさに、小泉・竹中の二人がやった政策です。
アメリカの指示通りに動いた二人だから、当たり前と言えば当たり前です。
この結果、現在アメリカで何が起きているのか・・・・・
経済バブルと巨額の赤字、競争力低下、不均衡な所得分布、自国の借金返済のための外国資本への依存......。
日本では幸か不幸か、金融機関の経営者がまともだったのか、リスクを取らなかったのか、ノウハウ自体がなかったのか、それとも金融庁がうるさかったのか、どれが一番の要因かは様々な意見があるかと思いますが、アメリカやヨーロッパの国々と比較すれば、今回に限っては、経済バブルも巨額赤字も免れたと思いますし、自国の借金返済のための外国資本への依存と言うような状況にはなっていないところは大きな救いです。
国家破綻論者から言えば、早晩、日本も同じ憂き目にあって、国債が暴落して、金利が上がり、国家破綻の幕開けが始まると言いたいのだろうと思いますが、でも、現在、日本の債務は政府(地方を含む)に多いだけで、国家と言う点で見れば、20年近く連続して世界一の対外純資産を持つ、いわば金持ち。
政府債務も、借りている相手は、ほぼ国内の金融機関。この金融機関も国民や民間企業から預かったお金の運用だから、民間のお金を借りているわけです。要は海外への依存はほとんどない状況で・・・・・・・
まあ、この部分は、何度も何度も、しつこいぐらい書いているから、もう良いと言われそうなのでこの辺で止めますが、何が良いたいかと言うと、この部分がまだ健全な状況のうちに、アメリカが、金融サービスの完全自由化、富裕層や法人の限界税率の大幅な引き下げ、インフラ整備や教育を含むあらゆる分野における政府の社会的投資の大幅削減、そして政府の給付金制度の縮小を最低限にとどめると言う政策の果てに陥った、経済バブルと巨額の赤字は日本については上述したように良いとして、競争力低下、不均衡な所得分布の二つの問題点を早急に改善する政策が必要だと思います。
競争力低下については、現在の円高傾向を100%利用して、将来の競争力強化のための投資の時期として、ただただ、円高は輸出産業の損失が増えて良くないとと言うことで立ち止まるのではなく、技術や知識やノウハウなどを積極的に取得できるよう、政府も、情報提供や大胆な控除や補助金などの政策でサポートするべきだと思います。要は、円安にすることばかりに傾注しないで、円高だからこそできる将来の競争力アップにつながるような投資や教育などに政策を大胆にシフトすることが大切ではないかと思います。
そして、何よりも重要なのは、不均衡な所得分布の問題です。アメリカでは日本ほど地方が疲弊していないのかもしれませんが、日本の場合は不均衡な所得の問題は、東京と地方の格差の問題とも連動していて、とても大きい問題になっており、この問題を画期的に改善する政策は絶対に必要だと思います。
聞き飽きたフレーズかもしれませんが、要は今の時期、外需偏重路線から、内需拡大路線の政策に大きくシフトすることが重要だと思うのです。
何をゴチャゴチャ御託を述べても、お金が社会全体にくまなく回る状況を作らない限り、消費も民間企業の投資も、もちろん従業員への給料も増えないから、どんどん経済が縮小していくのは当たり前です。
この当たり前のことを、平成初めのバブル崩壊以降、真逆の政策をほとんどの時期、ずっと継続して取ってきているのだから、デフレから脱却できないのも当たり前だと、単細胞の私なんかは思いますね。
もちろん、東西冷戦構造が終わって、労働力など製造コストの安い中国や東欧などの諸国が、世界の流通構造の中に入ってきた、いわゆる、ボーダレスの問題も大きな要因だと思いますが、とにかく、誰の差し金か、意思かは分からないけれど、社会の血液であるマネーの流れをどんどん細くなるような政策を、ずっとしているんだから、景気が悪くなるのなんて当たり前ではないでしょうか。
小渕政権とか麻生政権とかが、時々積極的な財政政策を打つことによって景気が多少持ち直しても、持ち直した途端、マスコミなどから、積極的な財政支出に対して、財政赤字を作る政権として、大批判が集まって緊縮財政に戻させ、せっかく景気が上向いたのに、また緊縮財政で景気を冷やすような、愚かな循環を繰り返して来ているのも、不思議を通り越して、何をやっているんだと怒りさえ感じます。特に緊縮財政、増税が大好きな財務省の官僚の考えには本当に摩訶不思議な印象を受けてしまいます。
彼らは、自分たちの行く末さえしっかり担保できれば、日本や国民がどうなろうと知ったことではないと、きっと思っているのだと思います。さもないと、それでなくても国内景気が悪い今、自分たちのムダ遣いや過剰な余剰金(埋蔵金)などを棚に上げて、高齢化社会の社会保障のための安定的な財源として、消費財増税を何とかしようと企んだりはしないと思います。
そして、やっと昨年の夏、このような悪循環を変えてくれるかもしれないと期待した政権交代があったのに、鳩山政権は道半ばでクーデターとしか思えないことで潰され、菅政権になったわけですが、この政権は期待はずれというような言葉では言い表せないぐらい無能で悪質。
まったく、財務省など官僚に魂を取られた政権で、また失われた20年どころか、日本の崩壊を演出する政権と言っても過言ではないのではないでしょうか。
いずれにしても、アメリカで起きたことが日本にも全て当てはまるとは言いませんが、少なくとも小さな政府で市場原理主義の政策をとったアメリカの結果はご存知の通り。
これを真似た(いや!命令されたと言うのが正確な表現かもしれない。)小泉・竹中路線の政策は、日本の国内景気を長きに渡って低迷させるきっかけになったことは、竹中先生は反論するでしょうが、私は間違いないと思っています。そろそろ、小さな政府と市場原理主義的な政策が、少なくとも現在の日本には合わないことを知り、大胆に政策転換しないといけないと思います。
でも、アメリカと財務省など官僚に擦り寄って魂を抜かれた菅政権では難しいのは明らか。
この政権ほど、早く潰れて欲しいと思う政権はありません。
きっかけはなんでも良いから、早く潰れろ!心から思います。
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