東京都民銀行の不思議な商品
東京に住んでいらっしゃる方はご存知と思いますが、
東京都民銀行と言う地方銀行があります。
弊社はこの銀行とはそれほど親しい方ではありませんが、
でも何件も打診して、案件の成約もしていますから、
それなりのお付き合いはあります。
この銀行のホームページを見ると、スモールビジネスローン と言う商品があって、
ご覧いただくと分かるように、 翌日回答 決算書1期分 無担保
1000万円まで融資をするという商品で、
金利は4%~9%と、銀行としては、なかなか使い勝手の良さそうな商品に思えます。
確かに回答は早いし、融資が比較的簡単に、
今はどこが保証をしているのか知りませんが、
以前は倒産したクレディアが保証業務をしていて、
クレディアの保証がOKであればほとんど融資が行われていたように記憶しています。
何よりもスモールビジネスローンは銀行のローンだから、
見栄えも悪くないし、他の銀行取引時の妨げになる懸念もありません。
最近はこの商品を絶対に紹介しないようにしているので、
この銀行と親しくしているコンサル会社などの話になってしまうのですが、
実はこの商品は、まともに東京都民銀行と将来と取引をしたいと思うなら、
絶対に手を出してはいけない商品なのです。
それは、おかしな話なのですが、
この融資を受けた顧客とは、原則的に東京都民銀行は真剣なお付き合いをしない方針なのです。
つまり、こんな商品に手を出すような会社は、自行の相手する顧客ではないと思っているようで、
これって、本当にへんちくりんだと思いませんか?
確かに銀行融資と商工ローンの中間、
たとえば日本振興銀行の商品とよく似ているように思います。
だから、都民銀行の一商品ではあるけれど、
プロパーや保証協会つきの商品で対応する顧客とは選別しているのも理解はできますが、
でも、この考え方って、昨日お話しました、
商工ローンと取引のある会社とは、それだけで取引をしない銀行の話とよく似ていると思いませんか?
都市銀行の銀行マンであった弊社の社長の話からも、
銀行の人事考課は減点法らしいので、
そう思えば納得できますが、
東京都民銀行の行員も、自ら販売するスモールビジネスローンを借りるような客とは、
付き合わないほうが怪我をしないと言われれば、それはそうかもしれません。
でも都民銀行のビジネスチャンスで考えれば、
スモールビジネスローンを借りた会社の中にも、
その後発展した会社が皆無とは思えず、
惜しいチャンスを逸しているのではないかと思います。
スモールビジネスローンを貸す場合も、最低レベルの属性調査や、
簡単なスコアリングぐらいはしているはずで、
さらには契約時には面談もするわけですし、
その後の返済状況の把握もできるのだから、
本格的にお付き合いするかどうかのテストとしては、
最高のデータベースだと思いませんか?
まあ、その結果、貸せる会社がないと言うことなら仕方ありませんが、
以前お付き合いした都民銀行の支店長もそうだったし、
コンサル会社経由の話でもそうなのですが、
新案件を打診した時、完済していても、スモールビジネスローンの借りた足跡があると、
それこそペタがあると、これがあると無理なんですよねって、
財務諸表を見る前の段階で、NGを出すので、
多分、少なくともスモールビジネスローンを利用した顧客を、
プロパー等の顧客の予備軍とは思っていないのだと思います。
別に私はこの銀行の姿勢を批判するわけではありませんが、
銀行って、東京の地銀(地方都市の地銀とは存在感が違います)でも、
殿様商売なんだなと感心するし、
絶対に都民と将来本格的な取引をしたいと思う場合は、
スモールビジネスローンを利用なさらないでいただきたいと思います。
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