長野潤一【救援物資輸送体験レポート】 | ベストカーブログ 音羽の不夜城

長野潤一【救援物資輸送体験レポート】

 東北地方太平洋沖地震被災された方に心よりお見舞い申し上げます。
 状況は刻一刻と変化していますが、トラックドライバーの長野潤一氏が3月16~17日に経験したレポートをお届けいたします。
 今後少しでも状況がよくなることをお祈り申し上げます。

長野潤一【救援物資輸送体験レポート】

 3月16日から17日にかけて盛岡に災害救援物資を運んだ。
 積み荷は飲料水、米、毛布など3トン。3t車で満載。
 丸の内の企業が盛岡の支店に宛てたものだ。それらは支店で3台のトラックに積み分けられ、宮古、陸前高田、大船渡に出発して行った。
 途中の東北道は緊急交通路に指定されており、一般車両は通行禁止となっている。
 荷物を積んでから、丸の内署で緊急通行車両確認標章の交付を受けた(現在は1ナンバー、営業ナンバー等であれば通行可)。
 東北道は地震の被害で段差が多い。速やかな応急工事がなされているものの全線50キロ規制。
 1車線規制がなされている所も数カ所。盛岡までは500km。10時間かかる。
 東北道を走ってみると、自衛隊、警察、消防の車両が目立ち、トラックは普段より驚くほど少ない。
 ある情報によると、交通量は普段の数万台/日に対して、5千台/日とか。
 これでは、たとえ被災地に物資が届いても、市民生活の物資が足りなくなってしまう。
 盛岡南ICに近い盛岡トラックターミナルに行ってみた。全国から続々と救援物資が届いていることを想像していた。
 ターミナルは地震の被害をほとんど受けていない。
 しかし、ターミナルは閑散。昼間なのに集配トラックがズラッと並び、開店休業状態だ。
 ほんらいならこれらのトラックが被災地を走り回っていなければならない。
 聞けば、燃料が無くで動けないのだという。しかし、燃料だけなら何とかなる。それ以前に、荷物が来ていない。
 既存の物流ルートを全く使おうとしていないのだ。
 政府の無策を感じた。

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物資はトラック3台に積み替えられて宮古、陸前高田、大船渡へ

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