無敵営業マンへの道№4『契約は目指さない』
どこかの住宅業界関連の2015年調査によると
注文住宅で競合なしで話が進んだ割合は全体の20%でした。
全体の8割のお客様が複数比較検討して最終建築先を決めています。
出会いから提案機会を頂いてクロージングに至るまで、一般的に競合先の動きが気になるものです。
そんな中我々営業マンは何を考えて、何を目指してお客様と関わっていけばよいのでしょうか。
我々営業の立場で考えると、仕事の成果は「契約」なので、それが答になります。
では、どこで建てるか、誰にお願いするかを決めるお客様の立場で考えてみると答えは
どうなるのか。
世の中「契約」を目指している営業マンに心動かされるお客様はいません。
誰よりも自分のことを考えてくれる、
誰よりも自分の家づくりを成功に導いてくれる、
誰よりも自分を大切に扱ってくれる、
多くの営業マンの中で一番自分に役に立つ人にお客様は心動かされます。
そして、そういう営業マンに好意を持ちます。
好意のある人の話は聞きます。
好意のある人の話は肯定的に受けとめます。
ということは、お客様がそれを望んでいるのですから、それに応えればよいだけです。
選ばれる立場にある我々が目指すことは
「数多くの競合営業マンの中で一番役に立つ人になる」ということです。
もちろん契約を目指す気持ちをゼロにすることはできないので、「契約」は自分の横に置くという意識を持ってください。
そして、お客様のことを考えて考えて考え尽くしてください。
どんな情報が一番欲しいのだろう
何をお伝えしたら喜んでくれるのだろう
プロとして伝えるべき役に立つことはなんだろう
今回の計画、本当にお客様の希望通り進めることが正しいのだろうか
何を提案したらお客様の潜在欲求を顕在化させ「これが良いわ」と言ってくれるんだろう
どうしたら今回の家づくりでお客様の役に立てるだろう
などなど
契約を目指すと都合の悪い話は言いにくくなる、
お役に立つを目指すと都合の悪い話も、言いにくい話も伝えることができる。
都合の悪い話をするには勇気が必要ですが、
どうせ最後にはお客様は間違いなくそれに気づくので、気づかない振りをし続けることなどできません。
だから、私は
「間違いのない家づくりをして欲しいので敢えて言います。今からのお話を聞いて、気分を害されたらうちを検討から外して頂いて結構です」
「でも住宅のプロとして大切なことなのでお話しさせていただきます。」
なんて良い人ぶって私はやっていました。
そして、誰だって世の中100%はないとちゃんと分っているので、営業にとって都合の悪い話も、お客様にとって都合の悪い話も何らかの形で受け入れてくれるのです。
こうなると営業としても、都合の悪い話もすべてオープンになったので、後ろめたさやどこかでバレたらどうしようという気持ちが一切なくなり自信を持った関わり方になっていきます。
良いことづくめです。
結論、一番役に立った人の後に「契約」はついてきます。
今回のお客様は10社競合。
よし、10人の営業マンの中で一番役に立つぞ!
「契約」を目指すと少々プレッシャーもありますが、役に立つを目指すとプレッシャーも
少ないのではないでしょうか。
契約とは「お客様のことを一番考えた営業マンが手にするもの」
競合負けとは「自分よりもっとお客様のことを考えた営業が他にいた」というだけのこと。
本当に想いはお客様に届くんですよ。
さて1月の終わりですね。
そして、今日は日曜日、素敵な出会いがありますように♪
住宅不動産営業育成専門
ウィン・セールスコンサルティング 鈴木 宏行